34
「よし、再開するぞ」
乾いたタオルが入ってるカゴから二枚取り出してリザリーにかける。
「え、ええ…いいわ…きて…」
「そのエロいセリフは止めてもらいたいんだが」
…不意打ちの言葉に俺のアレが反応してしまった。
幸いと言うべきか見た目的には分からないので、言わなければバレないんだけども。
「んっ…!ああ…!キた…!!」
「キてねえよ、ただのマッサージだろ…他の人に聞かれたら誤解しかされねえぞ?」
別に年齢的に違法とか犯罪ってわけでもないし、ヤるのはいけません。って法律があるわけでもないけどさ。
ただのマッサージで誤解されるってのはなんだかな…
「あ、ああ…!ソコ……いい!!」
「まあお前の気持ち良い所は分かってるからなー」
「んっ…!ふあっ!?」
はあ…ヤベぇ、このままじゃ俺の精神が保たなそうだ。
急いで下半身を終わらせて上半身に移るとしよう。
「あっ!うそ!?そんな…!はげし…!!」
「もうちょっとで終わるから我慢しろ」
「んあ!?だめ!これ以上は…!らめ…!らめえーー!!」
「…そんな激しく動かれたらやりにくいんだが」
なんかそろそろ俺の発言も危なくなってきたので、ここからは割愛。
下半身を終わらせて上半身に移る事一時間。
流石に下半身の時のマッサージよりは喘ぎ声が少なかった。
刺激が少なかったからなのか、リザリーが我慢してたのか…
そこらへんはどっちでも良いとして、マッサージも終わりに差し掛かった先ほど主人公イベントが発生。
あの異世界から来た少年がドアのスキマから俺らの行為(マッサージ)を覗いていた。
俺は視線で直ぐに分かったけど…リザリーにそんな余裕は無いみたいだ。
だから少年が俺たちをかなりガン見してる事に気づいてないだろう。
つーかもうアレだよリザリーが卑猥だよ。
ひわいちゃんって呼びたくなるほどだし。
いや、まあ俺の所為なんだけども。
「…なんか用か?」
「え!?あっ…!」
マッサージを終えた俺はドアを開けて少年に尋ねる。
「コソコソ覗き見するなんざお世辞にも褒められた行為とは言えねえな」
「ち、ちが…!これは!」
「…お前、あいつの反応で興奮してたの?」
慌てて立ち上がった少年は前屈みになった。
まあ分からんでも無いが、別にやましい事はしてないぞ?
やらしい声は出てたけどな。
やり取りもそれっぽかったし。
「違う!コレは………さっきまで寝てたからただの生理現象だ!」
さっきまで寝てたって…まだ日付も超えてないぐらいの時間だぞ?
なんでこんな時間に起きてんだよ。
「と、トイレ行こうと思ったらまだ電気がついてたから…」
俺の怪しげな視線に気づいたのか少年は必死に弁解する。
「電気がついてたら覗くのか?…まあいいや、用がないんならさっさと寝ろ」
俺は少年を避けるようにしてドアを閉め食堂に向かう。
食堂でビンのジュースを4本買って部屋に戻ると閉めたハズのドアがほんの少し開いていた。
………アレ?なんだろう、嫌な予感しかしないんだが。
「なにしてんの?」
「うわ!?い、いつの間に…!」
「今すぐ死にたくなければ答えろ」
俺は感情を感じさせない無機質な声で少年に話しかける。
「汗を拭いてほしいって頼まれたから拭いてるだけだよ…」
「ホントよ…私が、頼んだの」
「…俺の勘違いか…すまんな」
「いや…」
とりあえず軽く頭を下げて謝り、ベットの側にあるサイドボードの上にビンを置く。
「今の内に言っておくが…俺の周りの人間にちょっかい出したら、おそらく殺すと思うから気をつけろよ?」
良くある小説では異世界に来て初めて会った女性がヒロインキャラになるからな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます