第17話 脱衣所にて

 脱衣所でメイド服を脱ぐ。

 メイドカチューシャを外して、ソックスを脱いで、エプロンを取って、ワンピースを脱ぐ。

 

 僕は黒の上下の下着姿になった。


 相変わらずすごい胸だ。足元が見えない。

 これも恥ずかしいけど、まあ、ここまではいい。

 下着姿はさっき散々見たからだ。


 次の作業はなかなか勇気がいる。

 生まれたままの姿……いや、僕はこの姿で生まれてないな。



 とにかく、全裸ってやつにならないといけない。

 女の全裸なんてアダルトビデオくらいでしか見たことない(もちろん修正済)。


 僕はブラジャーのホックに手をかける。


 でも、ちょっと心の準備が……。


 って!


「ぎゃあああ!」


 突然ブラジャーが外され、でかいおっぱいがばゆーんと弾け出た。


 白い大きなふたつの塊には、うっすらと青い毛細血管が這っているのが見える。

 そして、山の頂には、きれいなピンク色の乳輪が広がっていて、その真ん中に乳首がちょこんと鎮座している。


 こ、これが……これが乳首……。

 アニメとかだったら、謎光線が発射されてさっと隠してくれるのに!


 ああ、なんてことだ。

 これが僕の身体に……。

 エロい。超エロい。

 鼻血出そう。


 けど、あんまり考える暇もなく、今度はずるっとパンツもずり下ろされた。

 

「きゃっ!」


 幸い、おっぱいのおかげでお股を見ずに済んだけれど……。


「な、何するんだよ!」

 僕は後ろを振り返る。


 そこにはにやけ顔でブラジャーを持っているレズビアがいた。

 ちなみに彼女はバスタオルで完全防備している。


「リリス、耳まで顔が真っ赤だぞ」


「誰のせいだよ。いきなりひどいじゃないか」


「いつまでも脱がないからだ。これではどっちがメイドかわからないな」


「リリスさっさと入るぞ」


「ちょっと待って。僕のぶんのタオルは?」


「そんなのないが」


「何でだよ」


「早くしろ」

 レズビアがまた僕の尻尾をつかもうとしてくる。


 僕は尻尾をぴょいっと動かして回避する。

 ちょっと慣れてきてしまった。




   ※   ※   ※




 しかたなく浴場に入る。

 どうやら誰も入ってないよう……


 って、人いるし。人じゃなくて魔族だけど。


 彼女は湯船に入っていた。

 が、僕らの姿を見とめると、ばさりと上がって、こちらに来た。


 全裸だった。タオルとかでどこも隠していない。無修正だ。

 すらしとしていて胸が大きい(僕ほどじゃないけどね……って、何比べてんだろ)。


 ただ、レズビアと同じような青い肌をしていたので、そんなにエロさを感じなかった。

 でもやっぱり僕の視線は彼女のお股のほうに行ってしまう。


 いやいや、見るな見るな。

 僕は視線を背ける。


「姉さん」

 と、レズビアは言った。


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