随筆四十一:過程と結果、大切なのは?

心桜「あー落ち着きますなぁ~」

笹夜「ええ♪」

心桜「おやおや!? 笹夜先輩!?」

笹夜「何かしら?」

心桜「以前の笹夜先輩なら『心桜さん、くつろぎ過ぎです!』って言ってたけど」

笹夜「時にはのんびり過ごす事も大切ですので♪」

七夏「くすっ☆ 紅茶いれました☆」

心桜「ありがと! つっちゃー!」

笹夜「ありがとう♪ 七夏ちゃん♪」

七夏「はい☆ ここちゃー、お砂糖はいくつにする?」

心桜「んじゃ、みっつくらい!」

笹夜「心桜さん? みっつくらいって何かしら?」

心桜「キターーー!!!」

七夏「ひゃっ☆」

笹夜「きゃっ!」

心桜「んー、確かによく言いがちなんだけど・・・」

七夏「えっと、みっつって事かな?」

心桜「そだねー、『ぐらい』って何だろ?」

笹夜「そもそも『ぐらい』というのは、言い換えれば『おおよそ』や『約』という意味になりそうですね」

心桜「約みっつ・・・なんか誰かの名前みたいだ」

七夏「る?」

笹夜「まあ♪」

心桜「他にも『だいたい』とかもその仲間かな?」

笹夜「ええ♪」

七夏「私がここちゃーの紅茶にお砂糖をふたつかよっつ入れてもいいのかな?」

心桜「まあプラマイ1なら構わないよ・・・それよりあたし的には『ここちゃーの紅茶』が気になった」

七夏「え!?」

心桜「ここちゃーのここちゃーって言い間違えてほしかったよ~」

笹夜「心桜さん・・・」

七夏「い、言い間違えないようにかなり意識しましたけど、良くなかったのかな?」

笹夜「良いと思います♪」

七夏「笹夜先輩は、お砂糖おひとつかな?」

笹夜「ええ♪ ありがとう♪ ななつちゃん♪ どおして心桜さんには訊いたのかしら?」

七夏「はい☆ ここちゃーは、その時によってお砂糖の数が変わります☆」

心桜「っそ! 砂糖無しの時もあるからね!」

笹夜「なるほど♪」

心桜「だから今日、もし、つっちゃーが、お砂糖4個入れたとしても『あたし、みっつぐらいって言ったよね』とか言わないよ」

笹夜「ぐらいって話されてる時点で・・・」

心桜「あはは! 誤差だね~」

七夏「ここちゃー?」

心桜「あ、そだそだ。お手紙あったんだ! ありがとう!」

七夏「ありがとうです☆」

笹夜「まあ♪ ありがとうございます♪」

心桜「んじゃ、あたしがよんでみるね!」

七夏「はい☆」

笹夜「ええ♪」

心桜「お~い!」

七夏「ひゃっ☆」

笹夜「・・・・・」

心桜「・・・あら?」

笹夜「・・・ひらがなの時点で、そんな気がしました・・・」

心桜「なんで『ひらがな』って分かるんですか!? まあ、いいや、ホントに読むよ『ココナッツさん、こんにちは! 突然ですけど、過程と結果ってどっちが大切だと思いますか? 終わり良ければ全てよしっていう言葉がありますけど、やはり結果が大切なのでしょうか?』・・・確かに過程よければ全て良しは聞かないなぁ」

笹夜「結果よりも過程が大事・・・という言葉があります。過程が良ければ、結果も良くなるからかしら?」

心桜「そう言われれば、そうですね!」

七夏「私、過程も大切だと思います☆」

心桜「おっ! つっちゃー、その心は?」

七夏「ただひとつの大切で、掛け替えの無い存在です☆」

心桜「わわっ! まさかの展開!」

笹夜「家庭・・・かしら?」

七夏「はい☆」

笹夜「心桜さんの尋ね方に原因があると思います」

心桜「はは・・・すみません」

七夏「でも、本当に過程も大切だと思います☆」

心桜「その理由は?」

七夏「私、お母さんから色々と教わった事、そのひとつひとつが大切だと思います♪ 結果が失敗しちゃった事もありますけど、それを上手く手直しする事も教えてもらいました☆」

笹夜「なるほど♪」

心桜「あっ! 失敗は成功の元!!!」

笹夜「ええ♪ 単に結果が良いというだけでは、得られない事かしら?」

七夏「はい☆ ひとつの良い結果は、過程によって得られます☆」

笹夜「過程も、結果と同じく大切です。最初は教わった事に対して、忠実な過程が行えるかどうか・・・そういう意味での過程はとても大切です」

心桜「ん? どういう事ですか?」

笹夜「例えば、あるひとつの結果に辿り着く為の手順を教わったとします。でも、その結果に辿り着く方法はいくつかありました。その時、教わった方法・・・つまり、過程を正しく経由するか、自身の判断で独自に結果へ辿り着くかの違いです」

心桜「なるほど、独自判断タイプは問題なの?」

笹夜「場合によっては問題になります。結果が同じですので、どちらも正しいのは確かです。だけど、もし、判断の基準が『教わった事を正しく履行できるか?』だとしたら、結果が同じであっても不正解となります」

心桜「なるほど・・・独自判断タイプは、己の勝手な判断で過程を変えてしまう上、命令に従えない人と判断されてしまうという事か・・・」

笹夜「他にも、結果は同じでも、過程が異なれば、結果へ辿り着く時間に差が出てきます。もし、時間に余裕がない時に過程を変えて時間が掛かったとしたら・・・どうなるのかしら?」

七夏「でも、逆に時間が掛からない事もあるのかな?」

笹夜「勿論、その可能性もあります。だけど、七夏ちゃん、一刻を争う時に、その判断って出来るかしら?」

七夏「えっと・・・できないです」

心桜「という事は、まずは教わった過程が大切。んで、それを踏まえた上で、色々と試して同じ結果が得られるようになってはじめて『結果が大切』と言える・・・って事?」

笹夜「ええ♪」

七夏「はいっ☆」

心桜「よーし! つっちゃーはこれからも『過程』を頑張るんだよ!」

七夏「え!?」

心桜「って事で、これからもつっちゃーが過程を頑張る『翠碧色の虹』本編はこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」

心桜「あたしたち『ココナッツ』宛ての、お手紙はこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」

笹夜「過程も結果も、どちらも大切です♪」

心桜「あはは・・・結局、そこに落ち着くんだけどね~」

七夏「くすっ☆」

心桜「って事で、ペンネーム『過程チーズ』さん、ご参考になったかな? また、お手紙くれると嬉しいです!」

七夏「かていちーず?」

笹夜「プロセスチーズ・・・かしら?」

心桜「だね~」


随筆四十一 完


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随筆四十一をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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