幕間二十七:何がネイティブだ!?

心桜「はぁー・・・」

七夏「!? どしたの? ここちゃー」

心桜「昨日、テレビで見た事なんだけどさぁ」

七夏「テレビ?」

心桜「っそ! つっちゃーさ、テレビって何の略か分かる?」

七夏「えっと・・・テレビは番組の放送?」

心桜「番組放送・・・確かにそうなんだけど、テレビは『テレビジョン』の略だよ」

七夏「てれびじょん・・・はい☆ 聞いた事があります♪」

心桜「んじゃさ、『レヴォリューション』って分かる?」

七夏「えっと・・・コー★チャスさん!?」

心桜「あ・・・そっちね・・・」

七夏「くすっ☆」

心桜「レヴォリューション・・・あれ? 何だったっけ?」

七夏「え!? ここちゃー知ってて訊いたのではないの?」

心桜「あはは! よく聞く言葉も、その意味をよく分かってなかったりして」

笹夜「革命です♪」

心桜「わわっ! ・・・っと、油断してこのパターン、忘れかけてた!」

笹夜「油断って・・・」

七夏「笹夜先輩! いらっしゃいです☆」

心桜「こんちわ! 笹夜先輩!」

笹夜「こんにちは♪ 七夏ちゃん♪ 心桜さん♪」

心桜「レヴォリューションは革命・・・か」

七夏「ここちゃー、その・・・英語がどうしたの?」

心桜「おっ! 流石つっちゃー! そういう所の察しはいいね!」

七夏「なんとなく・・・です☆」

心桜「まあ、その英語なんだけどさ、『ネイティブ』って分かる?」

七夏「ねいてぃぶ? えっと・・・」

笹夜「!? 七夏ちゃん? あ、ネイティブは出生地、本来の、特有の、原産、かしら?」

心桜「なんとなくだけど、そんな感じだよね」

七夏「はい☆」

心桜「『はい☆』って、つっちゃー笹夜先輩に託してたよね!?」

七夏「うぅ・・・ごめんなさい!」

心桜「まあ、それはいいんだけどさ。昨日テレビで『ネイティブな英語』というのを取り上げていた番組があって、日本人が慣れない英語でなんとか意思を伝えようとしていたんだけど、現地の人がその言葉を聞いて冷たい視線を送ってたんだよね。まあ、これはネイティブな発音や話し方が出来てないからという事で、それを自然に話せるようになりましょう・・・というテーマの番組だったから仕方がない所もあるんだけど、何か納得できないんだよねっ!」

笹夜「納得できない?」

心桜「そう! その現地の人が、『ここではそんな言い方をしない』というようにあざ笑っているように思えてさ」

七夏「そんな言い方?」

心桜「例えば、方言ってあるよね?」

七夏「はい☆ 色々なお客様が来られて、色々なお話し方があるなぁって、私には分からない言葉もあって、そういう時は、私に分かる言葉でお話してくれたりします☆」

心桜「いいね! そういうの!」

笹夜「皆さん、素敵なお方ですね♪」

七夏「はい☆」

心桜「んでさ、その『ネイティブな英語の番組』は英語の方言みたいな言い方を心得ようというようなイメージ・・・って言えば分かるかな?」

笹夜「なるほど♪ 自然な会話ができるようにという事かしら?」

心桜「そそ! でも、その必要ってある?」

七夏「え!?」

心桜「自分が、相手に合わせてそう努力しようと思うのはありだと思うけどさ、一生懸命意思を伝えようとしている人に『ここではそんな言い方をしない』なんて返す人の神経を疑うね!」

笹夜「まあ!」

心桜「こっちだって、言葉を合わせようとしてるんだから、そっちも歩み寄れっ! 何がネイティブだっ!!!」

七夏「ひゃっ☆」

心桜「あ、ゴメン! つい・・・」

笹夜「なるほど。心桜さんが熱くなられる理由も分かります」

心桜「おお! 笹夜先輩は、ネイティブ推奨派かと思ってました!」

笹夜「何の『派』かしら?」

七夏「相手の気持ちを考えてほしいっていう事かな?」

笹夜「七夏ちゃんの話す通りだと思います♪ 相手が理解をしやすいように気を遣って話せるようになる『ネイティブ』でしたら、私も賛成です♪」

心桜「そだね! それだったら、あたしも文句はない・・・というより全面的に賛成だよ!」

笹夜「テレビの影響は大きいですから、放送内容には気を遣ってもらいたいですね」

七夏「はい☆」

笹夜「本来、言葉は自分の意思を伝える事ですからね♪」

心桜「あたしなら、言い返す!」

七夏「え!?」

笹夜「何をかしら?」

心桜「つっちゃー!」

七夏「はい☆」

笹夜「??? 心桜さん? 七夏ちゃん?」


七夏「(え? それ話すの?)」

心桜「(うん。お願い!)


七夏「えっと、ここではそんな話し方はしません」

心桜「なんですとー! んじゃ訊くけどさ!! テレビのニュースとかで標準語を話してるヤツ全員に、今の言葉を言って回って来やがれ!!!」

七夏「ひゃっ☆」

笹夜「きゃっ!」

心桜「あースッキリした~!」

笹夜「心桜さん・・・」

心桜「あはは!」

七夏「まあ、ちょっと驚きましたけど、ここちゃーがすっきりできて良かったです☆」

笹夜「(七夏ちゃん・・・素直に喜んでいいのかしら?)」

七夏「笹夜先輩? どうかしましたか?」

笹夜「いえ♪ なんでもありません♪」

心桜「つっちゃーも時には叫んで、スッキリしなよ」

七夏「え!? えっと・・・」

心桜「って事で、スッキリしないつっちゃーが頑張る『翠碧色の虹』本編はこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」

七夏「その・・・」

心桜「そして、あたしと笹夜先輩は頑張る『ココナッツ』宛てのお便りはこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」

七夏「あ! おたより待ってます☆」

笹夜「私も、お待ちしております♪」

心桜「みんながスッキリできるように頑張りまっす!!!」


幕間二十七 完


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幕間二十七 をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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