随筆二十六:気楽に考えましょう!

笹夜「こんにちわ♪」

心桜「こんちわ! 笹夜先輩!」

七夏「笹夜先輩☆ こんにちわです☆」

心桜「・・・・・」

笹夜「心桜さん!? どうかしました?」

心桜「いえ、今更ですけど、笹夜先輩が最初のご挨拶として登場するのは『初』のような気がしてさ」

笹夜「まあ♪」

心桜「『まあ♪』って、自覚無かったのですか!?」

笹夜「ええっと・・・すみません」

心桜「いや、謝られても・・・そもそも謝って頂く必要はないです!」

七夏「ここちゃー・・・すみません、笹夜先輩」

笹夜「いえいえ♪ 七夏ちゃん、ありがとう♪ それは!?」

七夏「えっと、お便り届いてます☆」

心桜「お便り・・・ありがとうございます! んじゃ、つっちゃーそのままお願い!」

七夏「はい☆ えっと、お名前、赤坂サカナさん!?」

心桜「赤坂魚!?」

笹夜「観光スポットかしら!?」

心桜「観光スポットに居る魚さん!? ギョギョギョッ! スギョイッ!」

七夏「くすっ☆ えっと『ココナッツさん、こんにちは! 私は社会人なのですけど、慰安旅行とかそういう会社のイベントが苦手で、あまり心から楽しめないのです・・・。慰安旅行自体は任意参加ですので、本当は参加したくないのですけど、この考え方って問題でしょうか?』です・・・慰安旅行って楽しくないのかな?」

心桜「どうだろ? 修学旅行は楽しいよね!」

七夏「はい☆」

笹夜「これは、人に依りますね」

心桜「まあ、そうでしょうけど、なぜ苦手なのかですね?」

笹夜「ええ♪ まずお手紙の主さんが、会社で置かれている状況が影響するでしょうね」

心桜「置かれている状況? いわゆる役職ってヤツですか?」

笹夜「それも考えられますけど、もっと個人的な事・・・例えば、会社で孤立気味とか、気軽に話せる人が居ないとか、あまり会社の人と上手く馴染めていない可能性がありますね。七夏ちゃんはどうかしら?」

七夏「え!? えっと、ご自身やご家族との時間を大切に考えているのかな?」

笹夜「なるほど♪ それは大切な考え方です♪」

心桜「他にはありますか?」

笹夜「ご本人様が真面目過ぎる可能性もあります」

七夏「真面目!?」

笹夜「旅行とは言っても、会社の人と一緒に過ごすのは仕事の延長線上であって、自由に羽を伸ばせない事が多いみたいです」

心桜「そう考えると、なんか面倒ですよね」

七夏「こ、ここちゃー!」

心桜「まあ、自分と相性の合わない人がプライベートでも居たら、それがストレスになるのは確かな事だよ」

笹夜「まあ、全ての人と上手く相性が合うという事は、極めて稀だと思います。実は、相性が合っているようでも、自分が相手に合わせているだけ・・・という事も多そうです」

心桜「なんか、切ないね。あたしは、イヤな事はきっぱりと断るけど、会社のイベントとなると、そう単純な事ではなさそうですよね」

七夏「慰安旅行って、必ず参加しなければならないのかな?」

笹夜「それも、会社の方針に依るでしょうね。多くは任意でのご参加だと思います」

心桜「任意なんだったら、悩む必要なんてないと思うけど?」

笹夜「お手紙の主さんは、参加しなかった事による後々の影響を、お考えなのだと思います」

心桜「なるほど、後味が悪いって事ですか!?」

笹夜「後味・・・というよりも、後ろめたさ・・・かしら?」

七夏「他のみんながご参加されるかどうかも、あるのかな?」

笹夜「それもありそうですね。慰安旅行の参加率が低いという事は、純粋に楽しめないという事の表れかも知れません。この場合は、企画そのものというよりも、会社の風通しから見直す必要がありそうですね」

心桜「・・・ところで、笹夜先輩!」

笹夜「なにかしら?」

心桜「あたしたち、社会人じゃないのですけど、笹夜先輩は妙に詳しそうですよね?」

笹夜「まあ、確かに社会人ではないですから、本当の所は想像の範囲でしか分かりません。ですけど、学校での出来事を考えると、ある程度は見えてこないかしら?」

心桜「見えてくると言えば、見えてきますけど。学生と社会人とでは大きく違う所もあると思います」

笹夜「集団の中での行動や考え方は、共通している所も多いと思います」

七夏「私、なんとなくですけど、お手紙の方のお考えは分かります」

心桜「つっちゃーも苦手な人、居るもんね。まあ、あたしも居るけど」

七夏「えっと・・・」

笹夜「私も、苦手な人は居ます」

心桜「はは・・・結局、みんな居るって事だよね!」

七夏「私は、一人でのんびりと過ごしたり、小説を読んだり、そのような一人で過ごせる時間も大切だと思ってます☆」

心桜「そだねー。つっちゃーは、結構自分の時間・・・というか、いつの間にか自分だけの世界に入っている事があるよね」

七夏「えっと、ごめんなさい」

心桜「いやいや、あたしは全然構わないよ! つっちゃーは、そんなタイプだと思ってるから」

七夏「くすっ☆ ありがとです☆」

笹夜「苦手な人とも上手く、お付き合いしてゆかなければならない所が、お仕事以上に難しい所もありそうですね」

心桜「んー、結局、今回のテーマ、結論はどうなんだろ?」

七夏「難しいですね・・・」

笹夜「お手紙の主さんのお考えは、問題ではないと思います♪」

心桜「おっ! 笹夜先輩! バシッと言い切りましたね! その心は!?」

笹夜「人の心は、人それぞれであって、任意参加の慰安旅行にご参加されない事が問題とは思いません。それを後々、参加しなかったと責められる事があれば、その事の方が問題です」

心桜「なるほどねー」

笹夜「任意ではなく、強制参加の場合、それ自体も問題となりそうです。強制参加にする場合は、後日、その分の有給休暇を別にご用意するとか、そのくらいの事をしなければ、なかなか難しいと思います」

心桜「そんな事できるのですか!?」

笹夜「経営者様次第です♪」

心桜「あたし、無理だと思います!」

七夏「こ、ここちゃー! もう・・・」

心桜「って事で、あたしたちの結論は『慰安旅行、参加したくなければ不参加表明で問題なし!』・・・で、問題なし!?」

笹夜「ええ♪」

七夏「はい☆」

心桜「確かに、労う為の旅行でストレスを感じるのは本末転倒だね!」

笹夜「慰安旅行に皆様が参加したいと思える環境作り、これが慰安旅行の企画よりも優先して計画されなければなりませんね♪」

心桜「やっぱ、笹夜先輩って元社会人とか!?」

笹夜「え!? 社会人になるのは、もう少し先だと思いますけど・・・」

心桜「あはは、それは、あたしもそうだと思います! んで、つっちゃーは社会人ではなく、ここ、風水の女将さんかな!?」

七夏「くすっ☆」

心桜「んじゃ、今のところ若女将つっちゃーが頑張る『翠碧色の虹』本編はこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」

心桜「あたしたち『ココナッツ』宛ての、お手紙はこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」

七夏「今のところって・・・」

心桜「あはは! これからも若くだね!」

七夏「はい☆」

笹夜「七夏ちゃん、頑張って♪」

七夏「ありがとうございます☆」

心桜「んー・・・」

七夏「どしたの? ここちゃー?」

心桜「なんか忘れてるような気がするんだけど・・・」

七夏「え!? あっ!」

心桜「ん!?」

七夏「お便り、ありがとうございました☆」

笹夜「ありがとうございます♪」

心桜「あたしは、既にお礼は話したよ・・・んー、なんだったかなぁー」

笹夜「そのうち思い出せると思います♪」

心桜「そういう事にしておきますかっ!」


随筆二十六 完


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随筆二十六をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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