オリーブに言葉を添えて

燃え続ける炎の上を歩いたら、生きていると実感できるだろうか?


凍てつく寒さの水中で息を止め続けたら、生きていると実感できるだろうか?


何メートルもの高さの大空から飛び降りたら、生きていると実感できるだろうか?


光を探す為に闇の中で彷徨い歩いたら、生きていると実感できるだろうか?


太陽の元で燦々と照らされ踊り続けたら、生きていると実感できるだろうか?


断食で最初に食べたものを美味しいと感じられたら、生きていると実感できるだろうか?


生き物を殺めてしまったら、生きていたと実感できるだろうか?


自分の胸に手を当て心臓の鼓動が聞こえたら、生きていると実感できるだろうか?


成長し続ける植物を毟り食べたら、生きていたと実感できるだろうか?


生きているものの「生きる」を奪い取るのに、なぜ生きていけるのだろう?


「生きる」は「奪う」ことなのだろうか?


そうならば私は生きるのをやめたいと、思ってしまうのはなぜだろう?


「生き」ていたものから「奪う」ことをしないで「生きる」ことはできるのだろうか?


そもそも「生きる」とはなんだろうか?私たちは何を「奪う」のだろうか?



生きていると実感できるなら、私は実感してみたい。

簡単なことでもいいから感じてみたい。「私は生きている」そう、叫びたい。

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