髄液の悩み


虚空 虚空 こくう コクウ

虚空は頭蓋骨のようだ

頭蓋骨の目の窪み

沈んで消えた眼球どこだ

ある筈のものはどこかへ失くした

目には見えないものはない

目に見えるものはない

真実は窪みの底に

脊髄は軋り叫ぶ

眼球は転がり落ち

延髄と脳髄は宇宙へ跳ぶ

見えるは見えない

虚空はここだ

考えるのは虚空のみ

我らは頭蓋骨の奴隷のよう

カコンカコンと転がって

落ちた穴は目玉の穴だ

出てこない見つからない

虚空は考えられなくなって

眼球は脳髄に助けを求む

延髄に新たな骨ができ

我らの頭蓋骨は灰になる

灰になったら人生終わり

輪廻は廻って元に戻る

眼球も色彩戻り

元の穴へと還ります

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