第2話 平和な世界の小さな異変
そんなある日のこと、若いお魚たちが新しく藻の掃除作業に加わることになりました。以前よりも藻が多く出るようになり作業も毎日の大変でしたが、
「みんながおいしく水草を食べられるようになるんだから、がんばらないと!」
とその若いお魚たちはせっせと働きました。
若いお魚たちが作業に加わってしばらくすると、その中の一匹のお魚の体の調子が悪くなってきてしまいました。その後も調子が悪くなるお魚が何匹か出てきてしまいました。幸い若いお魚でも具合が悪くなったのはほんの少しだったので作業には影響することはありませんでした。
それでも働いている他の若いお魚たちからは
「あいつらが休んでる分、余計に働かないといけないから大変だー」
と不満をいう者もでてきました。
休む者が出ると若干作業も遅れが出てしまうため、大人のお魚たちで話し合って休んでいるお魚を連れ出すことに決めました。説得させやすいよう若いお魚たちが休んでいるお魚のところにいきました。
しかし説得にあたるお魚の中には休んでいる者に不満を持っている者もいました。
「お前が休んでると、こっちが余計に働かないといけないんだよ」
「体調悪いなんて言い訳してないで早く作業に戻れ」
「作業しないで水草食べてるのは大人としておかしいでしょ?」
などという説得が行われ、休んでいたお魚は体調が悪かったのですが渋々作業に戻ることになりました。
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