7章 パワーアップ

 一督戦隊はアメリカ州で休暇を利用し自主トレをしていた。銅帝戦や五郎丸戦の反省を活かし、修行に励んでいるのである。

 一は刀の具現化を100%にする修行をしていた。またそれとは別に力の珠も探していた。一方で、その力の珠を探すある一味が一に近寄っていた……。アンパン盗賊団である。




~~~~~~~~数日前~~~~~~~~


「「チョー様、お呼びでしょうか。」」

「アメリカ州に力の珠があるらしい事が分かった。お前たちで力の珠をゲットしてきて欲しい。」

「「かしこまりした。チョー様。」」

「抜かるなよ。お前たちの為に新型兵器を作っておいた。『無限マシンガン』だ。」

「ありがとうございます!チョー様!」

「さっそく、力の珠の探索に行って参ります!」


 藍と優稀は水空両用ヘリに乗って早速アメリカ州に移動した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「と言ってもアメリカ州は広いものねえ。どこを探せばいいのやら。」

「アメリカ州は広いわねえ。探すあてが無いかしら…。」

「「あらん?」」


 藍と優稀の視線の先には一が居た。


「あの男!力の珠を二個も持ってる男だわ!」

「あの男から力の珠を奪えば…チョー様に褒められるわ!」


 藍と優稀は一を尾行した。一は山奥に行き、刀を具現化させては消す具現化させては消すを繰り返しながら歩き回っていた。


「どうやら刀を具現化させる訓練をしてるようね……。」

「それだけじゃないわ。何か探してる様子だわ……。」

「もしかして力の珠を探してるのかも!」

「きっとそうよ!このまま尾行して力の珠を見つけられれば一石二鳥だわ!」

「力の珠を三つとも奪っちゃいましょう!」


 一は具現化した刀で草木をなぎ倒し先を進んだ。


「力の珠の反応が強くなっている…。この辺だな…。ここか!?」


 一は大木を真っ二つに引き裂いた。すると幹の間から力の珠が出てきた!


「あった!」

「そこまでよ!」

「大人しく持っている力の珠を全部渡しなさい!」

「またお前たちか!しつこいな!」

「大人しく渡した方が身の為よ!こっちには新型兵器があるんだから!」

「ちょうどいい、具現化させた刀の実験台になって貰おう。」

「抵抗するつもりね!ただじゃ済まないわよ!藍!あれを出して!」

「え?あんたが持ってるんじゃないの?」

「え?」

「……」

「あんた、忘れたわね…。」

「渡されたのあんたでしょう?」

「ただじゃ済まないんじゃなかったのか?」

「きゃは…。」

「えへへ…。」


 藍と優稀は笑ってごまかしながら後ずさりした。


「ただで済むと思うな!仕掛けてきたのはお前たちからなんだからな!」

「「ひぃ~!!お許しになって~!」」

「切りつけてやる!!!」


 一は藍と優稀の顔を縦横斜めに切り裂いた!


「「きゃあああああああああああああああ!!!」」

「ぶっとべ!!!」

「「いや~ん!!!バイバイ〇―ン!!!」」


 藍と優稀のは空の彼方へと吹き飛ばされた。そして、一は第二形態を経て第三形態に変身し、その森で修行を続けた。





「せっかく作った『無限マシンガン』を忘れていくとは何事だ!!!」

「「すみませ~ん!!!」」

「許さぬ!お仕置きだべ~!!!」


 藍と優稀は触手で縛られ、顔面に鉄球を連射された。


「「いやあああああ!!!やめてやめてやめて下さい~!!!」」


 しかし、鉄球はやむことなく何度も連射された。そして、さらに、藍と優稀は髪の毛先を触手で縛られ振り回された!!!


「「いたたたたた!!!」」

「「目が回るううううう!!!!」」


 こうしてアンパン盗賊団の力の珠略奪作戦は続くのであった。

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