26「2人は幸せな告白をして終了」

 研介達は安全な場所として、1階喫煙室を選んだ。

 「何かあった場合には、出来るようでしたらここに集合いたしましょう」

 「んで、どうやって探索するの?いつもの?2人1組?」

 優理は椅子に腰を掛けた。

 「ええ、2人1組で探索します」

 「組合わせはこちらで指定する。研介と舞、優理と愛美、龍一とジェイムズ、信太は俺と来てくれ」

 「それで、このビルをどうやって攻略するつもりかしら?」 

 「このビル何階あると思ってんだ」

 「屋上入れて24階だ。1組当たり6階分探索すればいいだろう」

 大斗は軽々しくそう言った。 

 「6階……ですか」

 「俺達は1階から6階、愛美達は7階から12階、龍一達は13階から18階、研介達はそれより上を頼む。それじゃあ別れろ。ラジオは俺が持っている」

 研介達は別れ、それぞれの担当する場所へと向かった。

 『ヘーイ!今日も町は騒がしいようだが、まずはお便りだ!!』

 ラジオからは相変わらず、陽気な声が流れていた。


 研介と舞は19階に着いた。

 「エレベータ動かなかった……」

 「エレベータを動かしましょうか。きっと皆さんも階段は嫌でしょう」

 「そうだな、制御室は23階……また上るのか」

 研介達は23階の制御室へと向かって行った。

 23階には防火扉が出されていた。

 「開かないぞ、これ」

 「それに、何でしょうかこれ」

 扉には5つの鍵穴が十字架型に設置されていた。

 更に文章は英語で書かれていた。


  とある所に、仲の良い夫婦がいた。

  プロポーズは男性から、子供が生まれる3年前のことであった。    


 「謎解きだな」

 「鍵が必要ですね、どこでしょうか?」

 「3ってこのビルの階層かもしれないな」

 「連絡してみましょう」

 研介は大斗に無線を掛けた。

 「こちら研介です」

 「ああ、こちら大斗だ」

 「いつもの謎解きを見つけました。3階に特殊な鍵が2つあると思うので、探してください」

 「分かった、何か見つけ次第連絡する」

 研介は無線を切った。


 大斗と信太は6階にいたが、その無線を聞いて3階へと向かった。

 「3階っていってもたくさんあるが、一体どこにあるんだ?」

 「知らんな」

 ポケットに入れていたラジオから声が流れた。

 『それでは、次のお便りだ!結婚のプロポーズをしたいのですが、何処が良いでしょうか?』

 大斗達はそのラジオを聞いていた。

 『う~ん、そうだねえ。結婚かあ、ハッハッ、特ダネじゃあないかあ!ここはサプライズで、日常の一コマにズドーンなんてどうだい!確かドラマ、俺のパネエ妻でもそうゆうのあったね。まあ、上手くいくことを願ってるぜ!!』

 「ドラマ、そういやこの階はスタジオが多かったな。行ってみるか」

 「良いが、観光に来てるんじゃないんだ、ほどほどにしろ」

 大斗と信太はそのスタジオへ行った。

 扉付近の壁にはドラマのポスターが貼るってあった。

 男性が左にいて、女性に指輪を渡しているシーン、そして中央にはタイトルが大きくあった。

 「ここだな、しかしどうゆうタイトルだよ」

 信太は両手で扉を開けた。

 「おお、すげえ。これがスタジオか!」

 しばらく信太はセットを見たり、機材を触ったりしてはしゃいでいた。

 一方大斗はそんな様子はなかった。

 「全く、ん?何か落ちてるな」

 落ちている物を拾って見た。

 「鍵?もしかしてこれの事か?」

 鍵は2つあった。

 1つは男性の絵が、もう1つには女性の絵が描かれていた。

 大斗は確認のため、研介に無線を掛けた。

 「こちら大斗だ」

 「はい、こちら研介です」

 「鍵を見つけたがどうだろうか?」

 「どんな鍵ですか?」

 「男の絵と女の絵が描かれてる」

 「多分それかもしれません。12階に行きますので、そこまで来てください」

 「分かった、そちらへ向かう」

 大斗は無線を切った。

 「おい、信太。12階に行くぞ」

 「え~、足が逝きそう」 

 大斗は扉を開けるが信太は追わない。

 「おい、行くぞ」

 「はいはい」

 信太は大斗の後を付いて行った。 

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