第9話 新たな出会い

 カバン達の乗っていたバスに近づいてきたのはどうやらフレンズの一人のようだった。茶色の長い髪で、どうやら大きい耳としっぽは無い様子だった。


 何やら不思議がる表情をしながらカバン達の近くまで来ると、

「み、港のドンがバスを運転している!」

と、まちで出会ったフレンズは開口一番そんなことを口にした。突然のことにカバン達はあっけにとられた様子だった。

「あ、ごめんなさい。つい、驚いちゃったものだから…それよりあなた達は?」

「わたしはサーバルキャットのサーバルだよ」

「アライさんなのだ!」

「あいよー、フェネックだよ」

「ボクはカバンっていいます」

「それよりあなたはなんのけもの?しっぽとお耳がないフレンズみたいだけど…」

 サーバルの何気ない一言にカバンはハッとした表情になったが、

「私の自己紹介が遅れたわね。私はオランウータン。たまに他のフレンズから先生なんて呼ばれたりもするの」

と、そのフレンズは答えた。

「せんせい?ですか」

 カバンは気を取りなおして訊ねた。

「センセイ トイウノハ イロイロ ナ コト ヲ オシエル タチバ ノ コト ヲ イウヨ」

 すると腕のラッキービーストが答えた。

「へー、なんだかハカセ達みたいだね」

 それからラッキービーストは続けた。

「オランウータン ハ レイチョウルイ ニ ブンルイ サレルヨ。ヒト ト オナジ デ、 シッポ ガ ナイ ドウブツ ナンダヨ」

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