第7話 新しいバス

 翌朝、カバン達は宿泊所の正面玄関前へと出てきた。

「きのうは暗くてよくわかんなかったけど、すごーい、大きなたてものだね」

「疲れてなかったら探検すればよかったね」

「それより、今日はどこへ行くのだ?」

「たしか、しせつ、とかボスはいってたけ?」

 会話が弾んでいた時、なにやら騒がしい音が聞こえたかと思うとカバン達の近くに箱型の乗り物がやってきて停まった。

「コレ ニ ノッテ イクヨ」

 開いた扉から緑帯のラッキービーストが降りてきて言った。

「なにこれ!もしかしてこれもバス?」「なんか四角いのだ!」

「ラッキーさん、これもバス?ですか」

 カバンは腕のラッキービーストに訊いた。

「タブン ソウダネ」


 これまでカバン達が乗っていたものより大きく、箱みたいな形のバスだった。


「ボク達が乗っていたものと、ずいぶん違いますね」

「コレ ハ オソラク トシ ムケ ノ ロセンバス ダネ」

 カバンの腕のラッキービーストが言った。

「ラッキーさん、ろせんバス?ですか」

「イチド ニ オオク ノ ヒト ヲ ハコブ タメ ノ バス ダヨ」

「あー、カバンさん。その前に、持ってきたじゃぱりまんを忘れないようにしないと」

「フェネックが言わなかったら忘れるとこだったのだ」

「そう言えば、このちほーにもじゃぱりまんはあるのかな?」

「そうですね。ラッキーさん、持ってきた荷物をこっちのバスに乗せてもいいですか?」

 カバンは今度は緑帯のラッキービーストに訊いた。

「ワカッタ ヨ。ソレナラ チカク マデ バス ヲ ウゴカス ヨ」

 すこし考えたようすだったが、ラッキービーストはそれに応じた。

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