第6話 しゅくはくじょ

「泊まるとこはどんなところかな?ろっじみたいなころかな」

「そうだね、サーバルちゃん」

「コレカラ イク トコロ ハ カンイシュクハクジョ ダヨ。ダイヨクジョウ ノ オンセン モ アルヨ」

 緑帯のラッキービーストは言った。

「すごいね。温泉もあるんだね」

 そうしては緑帯のラッキービーストの案内で向かおうとした時、

「あー、そう言えば…」「待つのだー!アライさんをおいて行くなんて、ひどいのだー!」

 後ろの方からアライグマの大声が聞こえ、駆け足でやってきた。

「ごめんなさい、アライグマさん」

「ご、ごめんね」

 カバンとサーバルは申し訳なさそうに言った。

「アライさん、今、思い出したとこだったんだよ」

「フェネックまで…」

 アライグマはちょっと悲しそうな顔をしていた。

「まあまあ、アライさん、それよりこのボスが、今夜休むのに、しゅくはくじょ、って言うところに案内してくれんだってさ」

「ここにもボスがいるのか!それに、しゅくはくじょ、ってなんなのだ?」

「ロッジ、みたいなとこかな?どうかな、かばんさん」

「たぶん、そんな気がします」


 そうしてカバン、サーバル、フェネック、アライグマの四人はしゅくはくじょへと案内された。

「コシツ モ アルケド キホン テキ ニハ ヒト センヨウ ダカラ ネ。 キミタチハ オオベヤ ニ アンナイ スルヨ」

 廊下を進みながら緑帯のラッキービーストは言った。

「それより、温泉入りたいな」

「そうだねサーバルちゃん、フェネックさんとアライグマさんはどうですか」

「そうだね」

「温泉でまったりするのだ」

「ソレナラ サキ ニ オンセン ヘ アンナイ スルヨ」


 カバン達は温泉で疲れを癒すと大部屋に向かった。部屋には緑帯のラッキービーストによって人数分の寝床が準備されていた。

「今日は海を渡って、マイルカちゃんとともだちになって、新しいボスにも会って、いろいろあったねー。夜行性だけど今夜はねむくなっちゃった」

 サーバルはあくびまじりにそう言った。

「今日はみなさん、いろいろ手伝ってもらってありがとうございます。今夜はゆっくり休みましょう」

「あいよー」

「おやすみなのだ」

「おやすみ、かばんちゃん」

「オヤスミ。 ユックリ ヤスンデ ネ」

 そうしてカバン達は、寝床につくとすぐに眠りについたのだった。

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