第4話 みなと

 潮の流れに乗ると‘ほせん’はぐんぐんと前に進んでいた。するとカバン達の視界に、島とは違う何やら海に浮かんでいるものもが入ってきた。


「何あれー!」

 サーバルは帆の上に登って辺りを見ていた。

「大きいですね」

「アレモ フネ ダヨ。ガイコク ノ オオガタセン ダネ」

「あれも船?なんですか」

「ドウヤラ ザショウ シテイル ミタイダネ」

「ざしょう?」

「オオガタ ノ フネ ハ アサセ ニ ノリアゲルト ウゴケナクナル コトガ アルンダヨ」

「えー、わたし達が乗っているこれはだいじょうぶかな?」

「サーバルちゃん、これは元はバスだから大丈夫じゃないかな」

 カバンちゃんは、それから今度はマイルカに尋ねた。

「それと、マイルカさん。とりあえずボクたち‘みなと’に行きたいんですけど、どこにあるか知っていますか」

「それなら、もしかしてあそこかなぁ?」

 そうして指を差したのは大きな橋が見えるところだった。

「なになに、あれも大きいね」

「何でしょうね」

「アレ ハ ツリバシ ダネ。オソラク カナリ ノ オオキサ ガ アルネ」


 橋の下をくぐると、そこは入り江につくられた大きな港だった。

 小さいものだったが、何隻かの船もあった。

「フネがあるのだー」

「セルリアンを倒したときに使ったやつと似ていますね」

 ただ、船はどうやら長い間使われいないようにもみえた。

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