第13話 この涙が堕ちた時に

「すぐに収束するはずだよ。」

と、彼女は言った。紛争や戦争、各地の反乱を目の当たりにしてきた彼女が言うと、説得力というものがある。・・・けど、どこに行っても戦争やら紛争やら。もはや呆れるしかない。確かに人間の生きていくにつれて生存する理由がなくなり、でも人口だけが増えて、争うことが多くなるのもわかる。でもこれだけ繰り返し戦争をしているのなら絶滅していてもおかしくはない。それにアドルフたちもいるのに_____。


人は生まれついた時から平等ではあらず。

弱者は潰され強者は上に立つものなり。

人は争いに負けたのならば代償は支払うものなり。それ即ち「人としての権利」なり。

セカイに神あらず。悪魔あらず。

セカイは人が造り上げるものなり。

敗北者は勝者に歯向かうことあるべからず。


第13話 この涙が堕ちた時に


「と思ったけれど動きがない。」

「動き?何かが手を回しているの?」


うん。とも言わずにポルティアを取り出し颯爽に指を動かすハイン。


「急がば回れ、ね。イリア、本国に連絡して頂戴。<<アレクダルアが動く>>と。」

「え?アレクダルアが動く?」


早口で言ったハインはマリンバレーを見つめていた。そうしてハインは腰から銃を取り出して、

「マリンバレーに行く。ついてきて頂戴。」

____たった今、<史上最強超軍事国家>を、<最先端機器最重要国家>を、たった一つの国が小さな国がアレクダルアだけでなく、エンタープライズに成り下がった敗戦国を、全世界を敵に回した。それもこんなに呆気なく、史上最悪の対戦は幕を開いた。



アレクダルア共和国軍陸上訓示最高司令;マリンバレー;に突入して十分ほど。軍の最高司令部だとは思えないあまりにも手薄な警備。いくら奇襲を受けたと言っても間抜けすぎる。でも、ハインは何度もこうゆうことをしてきたから慣れっこだろうけど…私は初めてなんだけど…。そんな恐怖もあり私は彼女の背中に隠れてしまった。


「__?イリア?敵は手薄だよ。安心して。」

「__うぅ......。」


あまり見たこともないハインの笑顔が見られた。ハインも、もしかしたら最初はこんなだったのかもしれない。


「でも、いくら手薄とはいえ腐っても軍の最高司令部。あんまりゆったりはしたくないししない。」

「それは私も。こんな所には居たくないもの...。」


ここに来て改めて実感させられた。戦争のきっかけというものはあまりにもちっぽけだと言うことが。そして私達が総司令部前に立ったところで、


「「止まりなさい!!!」」


嫌な予感はしていたのだが・・・・フラグ回収。


「あなた達…ここの軍人じゃないわね?どうやって入ってきたの?」


ハインはふぅ、吐息を吐いて


「やぁ〜だなぁ!もぉう!忘れちゃうなんてひどいよォ!このあいだあぁったばぁっかりぃじゃん!も〜ぉう♡!おこだぁよ♡!」


「「・・・・・」」


内心いちばんビビっているのはイリアだろう。あんな冷酷でカチカチのハインがキャラ崩壊しているところを目の当たりにすると・・・流石に引いた。けど、彼女がやりたいことは伝わってきた。こうゆうことだろう。


「スモークグレネードよ!!!!」


スモークグレネードを地面に叩きつけて時間稼ぎ。あの中だと出来ることがこれくらいしかなかったから。でも、今は最善を尽くすのみ。こんな煙を出しているのだから流石にバレる。この先の展開が読めない最悪なストーリー。一体どうやって・・・。


「イリア!私が囮になる!その間に総司令部に入ってデータを盗んで頂戴!」

「でも・・・中の人はどうするのよ!」

「そんなの決まってる。」


低い声で後ろに拳銃を向けて


「「殺すの!戦争に死は付き物よ!」」

「でも!私は!」

「綺麗事言っている場合!?私たちが捕まったら、あなたが思っているような子供の尋問じゃないのよ!?」

「でも_______!!!!」


その瞬間煙を避けて一発の弾丸が飛んでくる。その弾丸は一直線にハインの方へ飛んでくる。


「「ハイン危ない!!」」


ハインは目に見えない速さで拳銃を打った。すると見事にその弾丸と飛んできた弾丸とがぶつかり合い空中分解した。その光景に唖然として、尊敬して、恐怖を抱いた。強く、強く。高く、高くありたい。そんな噛み合うはずのない歯車が課さり合うように何かがあたりに響き渡った。


「絶望に抗う瞳は、何よりも強いものよ。」


スモークグレネードの煙が消えて通路の先には赤い瞳で帽子で隠されていた赤髪が舞い上がった。____それは、戦に咲いた赤き薔薇だった。


「____シャロット・・・なの?」


$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$

〜キャラクタースピーキング!〜

<は...ハイン し...シャロット>


は「本編ではさっきまで打ち合っていたのに、ここでは次回予告って、状況が把握しずらいわ。」

し「そうね・・・。でもこの感じってどこかのライトノベルで見たことがなかったっけ?リゼ____」

は「だめよ。それ以上言うとこの小説あとかたもなく消されるわ。」

し「怖いわ…でももう尺がありませんよ。」

は「そうね。さっさと終わらせましょう。」

し「なんとマリンバレーにいたのはこの私。シャロットでした。え?なんで帽子でかみ隠してたかって?・・・お風呂上がりだったのよ。」

は「茶番はそこれへんで。では、もうすぐでなんと500PVを超えます。なんと500PVを超えた作品は人気シリーズらしいですよ。ガセじゃありません。」

し「そうなんですか?そして1000PVをこえたら<月刊コミックアライブ>でライトノベルコーナーに名前が乗ります!あともう少しで500PV。折り返しですね・・・」

は「もっと面白い小説にしていきますのでこれからもよろしく。」

し「そして次回14話は緊張と展開が激しい予想を覆す回になります!」

は「お楽しみに。」


※次回の連載はしばし間が開きます。ご了承ください。

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