第13節 補足「アメリカ独立戦争」

更新中にまさか母国の年号が変わるとは思ってませんでした。「令和」は昭和っぽくてあまり好きじゃありません。



前回の終わりに「内政では波乱の幕開けとなる」とか言ってたけど、その前に大事な大事なイベントがありました。


ちょっと年代を遡ります。

時期的には100年程前(第10節~11節あたり)になるけど、イギリスが初めて北米にヴァージニア植民地を建設した。当時イギリスは重商主義政策を講じていて、もちろん国内だけでなく、国外市場を得るために植民地を建設する必要があった。というかこの時期はフランス・イギリス・スペインの三大強国がアメリカ大陸をこぞって植民地化していた。イギリスはニューヨークなど沿岸側に植民地を持っていたが、フランスは内陸に広大な植民地を築いていた。

フランスとイギリスは植民地を持っていたけど、植民地の特色は正反対。イギリスは、先住民に対し自営農民としての定住を許可したり、政治的自由が許されていたりした。それに対しフランスは、なんといってもフランス政府・国王による直接的な政治が執られていた。だからあまり自由ではないわけ。


そして時はハノーヴァー朝。

1755年から1763年に渡って起きた七年戦争の一環「フレンチ=インディアン戦争」によりフランスが敗北。1763年パリ条約によって、イギリスはミシシッピ川以東を獲得する。これによって、今までフランスが持っていた植民地は全てイギリス領となる。

植民地はフランスの驚異がなくなり本国を頼る必要がなくなる。さらに、戦争によって財政難に陥ったイギリスは、植民地への課税を強化し始めた。

当然植民地は反抗し始める。1765年から1775年にかけて、アメリカでは反イギリス運動が激化。代表的なのがボストン茶会事件。港に停泊中だったイギリス東インド会社の貨物の紅茶箱を海に投げ捨てた事件。社会科で習ったね。


1775年「レキシントンの戦い」を皮切りに、アメリカ独立戦争が開戦。翌年にはトマス=ジェファソンたちが「独立宣言」を発表した。


その後、元々本国だったフランスが植民地側に味方し、一気に植民地有利になる。実際、フランスが加勢する以前から戦争に勝ってるから本気だったんだね。


1781年「ヨークタウンの戦い」でも植民地側が勝利し、これにて独立戦争は終了した。なぜ『実質』なのかは……。


1783年、パリ条約で独立が承認され、植民地だったアメリカは、ついに一国として独立した。13の植民地があったので、それが合わさってアメリカ合衆国となる。彼らは大国として成長していくのであった――




補足の補足「対立関係」

アメリカ独立戦争は、正確にはVS

今日の日本に与党と野党があるように、イギリスには野党と本国政府で意見が分かれていた。

それと同じように、植民地側でも分かれていた。

愛国派パトリオットと呼ばれる自国大切にしよう集団が3分の1。

国王派ロイヤリストと呼ばれるイギリス国王万歳集団が3分の1。

どちらでもないよーな中立派が3分の1。

(愛国派はさらに急進派と保守派に分かれて、それぞれにオランダとかスペインとかがつくんだけど……複雑なので割愛!)


独立戦争で対立していたのはイギリスの政府と植民地の愛国派。

イギリスの野党は植民地側を支持してたし、逆に植民地側の国王派は英国政府に忠誠を示していたんだよ。

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