第4節 【1399~1461年 ランカスター朝①】

百年戦争の間に、領地を巡って様々な戦いが繰り広げられた。

特筆すべきは「クレシーの戦い」。

イギリス軍の歩兵部隊が長弓を使ってフランスの騎士軍を破る。この戦いによって、イギリス軍はカレーを長期間占領した。食べ物じゃないよ。パ=ド=カレー県の事だよ。

そしてエドワード3世の息子であるエドワード黒太子こくたいしがポワティエの戦いでも勝利を納め、一時イギリスが勝利かと思われた。


しかし、恐るべき影が忍び寄っていることを、両国はまだ気付いていなかった――


???「ヒャッハー! 俺の出番だぜー!」

イギリス「!?」

フランス「!?」


そう、黒死病ペストの流行である。

1347年に大流行した黒死病は、イギリスとフランス、どちらにも大打撃を与えた。

それに乗じたのか、両国でそれぞれ農民による一揆が勃発した。


イギリス農民「税金高すぎ! ワット=タイラーの指導の下、農奴制即時撤廃の交渉をしにロンドンへ行くぞ!」


これが「ワット=タイラーの乱」。百年戦争の戦費に充てるために、貧しい農民どころか裕福な農民にも重税を課した。ここ、ジョン=ボールを指導者としてるとこもあるけどどうなんだろう。


一方フランス。


フランス農民「領主の奴、変な圧力かけるようになってきやがった! デモに行くぞ!」


これが「ジャックリーの乱」。黒死病の流行で人口が減少した事により、領主は農民の賃金の高騰を抑えるため、農民支配が強くなった。これに対し農民が反発した結果、各地で反乱が勃発した。

この2つが、戦争を長期化させた原因だ。


とはいえその元を辿ると黒死病が原因。

人間、自然の猛威には逆らえないんだよね。


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