第98話 弟子と姉と

「ねぇねぇシロちゃんパパ!なにするの?ボスがどうかしたの?」


「こいつの音声再生機能を知ってるかい?」


「おんせーさいせー?」


「ほら、ラッキーさんたまに音を聞かせてくれるでしょ?」


「あ!かばんちゃんとシロちゃんがイチャイチャしてるやつだね!」


「そ、そうだけど…///もぉ~!」


 話が済んで外に出ると戻ってきた二人と父がなにか話し込んでいた、どうやらラッキーの機能を見せびらかしているようだ。


「ラッキー、頼む」


「任セテ 保存サレタ音声データヲ再生スルヨ」


 父の声に答え、ラッキーの封印された機能が動き出す。


 ピピピピピピ

“『Welcome to ようこそジャパリパーク!

今日もドッタンバッタン お お さ わ ぎ!♪』”


 へぇ曲が流れてる…。


 聞いてるかお義父さん?これが音声サンプルだ、分かったね?夜の生音声のことじゃないんだよ?


「わぁー!すっごーい!」


「すごいですね!“図書館の”ラッキーさんがいればいつでも歌が聴けるんですね!」


「ア…」←何かを察した腕時計


 何やら楽しそうじゃないか、あんなに笑顔で…。


 普段は俺が独り占めしているエンジェルスマイルなだけにそれが向けられているのが父と言えどヤキモチ妬いちゃう俺は悪い夫だろうけ?混ぜてもらおう。


「お待たせ、済んだよ」 


「おぉ、じゃあ次は誰の元へ行く?」


「アライさんがそろそろ戻るらしいから、少し待つよ」


「アライさんなら戻りましたよ?今厨房にいるはずです」


 おや早いじゃないか?それじゃ早速行こうか、ここはお楽しみ中みたいだし。


「僕も行きますよ?」


「ここにいてもいいよ?話してくるだけだから」


「えっと… お邪魔ですか?」

 

「いや、楽しそうだから邪魔しちゃ悪いなぁ~なんて…」


「僕はシロさんが一緒の方が楽しいんです」


 あら奥さん、あなたお上手ね?ツボを弁えていらっしゃるわ?


 ゆ… 許せるッ!


「我が息子ながら、人前で恥ずかしいやつだなまったく」


「二人はとっても仲良しだから!毎日あんな感じなんだよ!」


「そ、そうか… いや仲良きことは良いことだ」


 なんで父さんに引かれる必要なんかあるんんですか、俺よりもあなたの話の方がドン引きだったよ、メチャシコサラマンダーさんもそう思うだろ?


ピピピピピピ

“『わ~!わ~!』”


「ん?何?」


「今度は映像付きですね?」


「あ、それは!?ラッキーストップだ!ストップ!」


 どうやらまた父の汚点を見ることになりそうだ… だがせっかくだ、見ておこう。


「あ、見て見て!ミライさんだ!」


 映ったのは若かりし頃のミライさんで他に映っているのも若い人ばかりだ、飲んでいるのはお酒かな?カラオケの機械みたいのがあるけどまさか…。


“『いや~!ジャパリパーク最高です!ミライ!歌っちゃいますよー!』←ノリノリ


『いいぞー!』『ミライさん好きだぁー!』


テレッ♪テレテレレレ♪

『ゴメンね~すなぁおじゃなくってぇ~♪』”


 わぁ… 楽しそうだなー… かばんちゃん?君のお母さんはお茶目だね?しんはっけーん!


“『いいぞミライさーん!ん?ナリユキどうした?』


『これから毎日ミライさんを撮ろうぜ?』


『は?おまえ天才かよ?ドゥンドゥンやろうじゃねぇか!』


『月ぃ~のひぃかぁりに♪… ” 「電光パンチ!」バコンッ!

「アワ… ワ…」ゴロゴロ


「「「…」」」


 父さん!何やってんだよ父さん!?



 言い訳を聞いてあげたところ。


 ジャパリパークスタッフの忘年会だか新年会だかで、若い衆は若い衆でいつも以上に羽目を外しまくっていたそうだ。

 ミライさんもいい感じに出来上がるとなんとかライト伝説を歌い、それを酔っても抜け目ない父がラッキーで録画し、時を超え息子の前で醜態を晒し現在に至る、しかも無実のラッキーは電光パンチをくらいゴロゴロと転がってしまったのである。


「ま、まぁいいだろ!若かったんだよ!いいか!酒は飲んでも飲まれるなよ!」


「あはは…」


「スッゴいね!ミライさんは歌も上手なんだね!」


「父さん仕事しなよ」


「こら、酒に付き合うのも仕事のうちなんだぞ?」


 これで分かったのは父さんたちパークのスタッフはわりとゲスだということと、ミライさんみたいにアレな人のことを残念な美人と呼ぶことだ。


 というのはとりあえず置いといて、ラッキーがいれば音楽を聴けるのがわかった。


 もっと早く知っていればパーティー中とかに聞けたのにね。







 そして厨房へ。


「アライさんフェネックちゃん?ただいま」


「「シロさん!」」


 声をかけるなり二人は俺に気付いて驚きの声をあげていた、心配だったがそんな二人からは恐怖の色は感じられなかった。

 俺はそんな二人を見てそっと胸を撫で下ろした。


「待ってたのだぁ!やっと帰ってきてくれたのだぁ!」


「アライさぁん?いきなり飛び付くと危ないよぉ?シロさん怪我人なんだからさー?」


「あっはは、いいんだ大丈夫、二人ともゴメン… 怖い思いさせて」


 ガッシリと俺に抱きつくアライさん、そんな光景にいつもはムッとする妻だが今は優しく笑い一歩下がった位置にいる、母になった余裕だろうか。


 聞くところによると始めにセルリアンになった俺を見付けたのは二人だったとか、逃げずに声を掛け続けていたとも聞いた。


「シロさん、ごめんなさい…」


「いいんだよフェネックちゃん?全部俺が悪いんだ」


「私はアライさんみたいにシロさんを信じられなかったよ、もう私の知ってるシロさんはいないんだと思って怖くて、でもアライさんを守らないとって思って…」


 彼女はそう言って落ち込んでいるが、俺は彼女を責めはしないし、逆に正常な判断だと思ってる。


「君は正しい、それに俺も助かるとは思わなかったんだ… だから博士たちには遺言として自分を始末することを頼んだんだよ?君が言うようにアライさんやみんなを傷付けないようにね」


「でも、シロさんは戻ってこれたじゃないか?かばんさんもアライさんもずっと信じてたし、みんなもあわよくばと思ってたはずさ?私は、逃げるしかないと思ってたよ」


 なるほどね、そんな気持ちで自分を責めてるのか…。

 しかしそれは違う、もし君がそこでその判断をしていなかったらもっと事態は深刻だったかもしれないのだから。


「君は本当に頭がいいね?何手も先を読んだ考え方をしている、だからアライさんの無鉄砲なとこをフォローできるんだね?だからそのままでいいと思うよ?そんな風に最善の判断ができるのは君のいいところだから、落ち込むことないよ?あの状況でよくやったよ?それは姉さんにもできなかったことだ」


 俺がそう言うと彼女にしては珍しく涙を流していた、多分そんな判断ができてしまった自分のことを冷酷なヤツだと思い込んでいるんだろう。


 でもそれは違う、俺もできれば逃げることを望んでいたし既に俺でなかったのは事実、あの場の誰もが元に戻れないと諦めていたはずだ。


 だから彼女はアライさんに逃げるように言った、それはアライさんを守ることと、戦うにしても俺のこと傷付けることができないからだ。


 戦うわけにもいかず、かといって戦闘力的にも敵うはずがなく、元に戻れる見込みは少なくとも現時点ではない、ではその場にいるアライさんを連れて一旦退くしかない、真っ向から向き合えばまだ間に合うと信じきっているアライさんに無慈悲な現実を叩き付けることになる。


 だから、逃げるしかない…。


「ごめんなさいシロさん、ごめんなさい…」


「泣かないで?ありがとう、みんなのおかげで助かったよ?謝るのは俺の方だよ、俺はみんなに謝らないと… 今回だけじゃない、俺はみんなに迷惑掛けっぱなしだから」


 彼女の頭を撫でると相変わらずサラサラとして指の間を抜ける感触が気持ち良かった。





 さてそろそろ用件を伝えないと、そう考えているとアライさんがタイミングよく俺の腕のことを尋ねた。


「腕はもうダメなのか…?」

 

「いや、実はなんとかできるかもしれないんだ」


「本当かぁ!?良かったのだ!また一緒に料理ができるのだ!もっと沢山教えてほしいのだ!」

  

「それでね、二人とも聞いて?」


 俺はその為にゴコクエリアに行くことを伝え、その間二人にはここの仕事を全面的に任せることを伝えた。


 すると予想していたことだが、「アライさんも着いていくのだ!」と言って聞かない。


 しかしそれでは困る、料理を満足に作れるのは君達だけなのだから。


「二人にしか任せられない、頼むよ…」


「そんな!?アライさんだけじゃ不安なのだ!シロさんもかばんさんも行ってしまったら、困った時誰に相談すればいいのだ!?」


「大丈夫だよ?今までだって何度も仕事は任せていたし、君はもう立派な料理人だから、わからないことがあってもフェネックちゃんとよく相談すれば大丈夫、器用なアライさんとキレ者のフェネックちゃんがいればいつでもいい仕事ができるさ?俺は料理の先生として本気でそう思ってるよ?」 


 俺が仕事を任せるのは二人を全面的に信頼しているからである、フェネックちゃんには言わなくても通じたのか、アライさんの肩に手を置いて言った。


「アライさん、シロさんは私達の腕を買っているんだよ?期待に答えてあげようよ?それとも、もっと困らせる?」


「…」


「私はどちらにせよ、アライさんに付き合うよー?」


「ぐぬぬぅ…」 



 言われたことに納得がいかないのか、あるいはその信頼に応える際にプレッシャーを感じているのか、彼女は悔しそうな表情をして俯いている。


 そしてその顔を上げたとき、いつもの自信に満ち溢れた目で俺を見て言った。



「わかったのだ!安心して行ってくるのだ!アライさんにお任せなのだ!」


「偉いよアライさぁん!」


「ありがとう!戻ったらまたみんなでなにか作ろう!その頃には、君はとっくに俺を超えてると思うけどね?」




 



 俺達は厨房を後にしてバスに向かい歩き出す、次の目的地はへいげんちほーだ。


「かばんちゃん、バスを出してくれる?次はへいげんちほーに行くよ」


「お姉ちゃんとヘラジカさん、どちらから行きますか?」


「姉さんにしよう、俺を始末するならその罪を自分が被るって残酷な決断をさせてしまったらしいんだ… 姉さんのことだから気にしてるかも、だから早く行ってあげたいんだ」


「わかりました!」


 そんな風に元気よく笑顔で答える彼女の表情… どこか無理をしてる気がする、あまり顔色が優れない?と思う。


「ねぇ?なんか… 大丈夫?」


「え?平気です!」


「本当に?吐き気か、痛みか… そこまではわからないけどなにか我慢しているんじゃない?」


「えっと、あの… はい…」


 悪阻だろうか?正直いい顔色とは言えない、こんな状態で運転はさせられない、例えラッキーの運転でも。


「それじゃあバスは父さんに動かしてもらおう、子供の為にもどうか無理はしないで?約束できる?」


「はい、ごめんなさい…」


 妊婦さんは大変だ、今はたまたま気付くことができたけど、妻はそういう性格だから平気でなくても無理して平気だと言うだろう。


 いつも気付いてやれるかわからないが、できるだけ気を配って休ませてあげないと、片腕でも嫁さんを労うことくらいはできる。





 父に運転を代わってもらい森林を抜けるとすぐに姉さんの城が見えた。


 父さんは俺が姉と慕うライオンのフレンズというのに少し興味があるようだった

 やっぱり母もホワイトライオンだから気にしてしまうんだろう、結局俺も姉さん姉さんと慕うのは、母の面影を感じているからなのかもしれない。


 城に着くなりいつもの二人が出迎えてくれた。


「あ!弟さん!?大丈夫なのかい!?」

「聞いたっすよ!やべぇよ本当に片腕が…」 


「二人も、ご迷惑をお掛けしました…」


「そんな!頭を上げてくれ!俺たちはそんなの気にしてないんだ!」


「姉さん、どうしてるかな?落ち込んでないかな?」


 聞くと二人は少し悩んでから答えてくれた、どうやら塞ぎ込んではいないがやはり気にしているらしい。


 早く会って気にしないように言わないと。


「ところでこいつは誰なんすか?見ねえ顔っすね?」


「シロちゃんパパだよ!」


「弟さんのパパ…ってことは」

「たいしょーの父ちゃん…?」


「いや、君達の大将とは無関係だ」


「でも弟さんは大将の弟さんでしょ?」


「おとーとさんの姉ちゃんがたいしょーだから… あれ?」


 混乱しちゃったね…。


 それは置いといて、と言い残し俺達は姉さんの元へ進んだ、こうして二人の案内を使わず部屋まで足を運ぶのは姉さんが拗ねて引き込もってた時依頼だろうか?あの時は不法侵入したが。

 

「姉さん?俺だよ?」


ドタドタバタバタ バンッ!

「シロかぁ!?もう動けるのかぁ!?」


 なんだ思ったより元気じゃないか?

 慌てた様子で姉が現れた。


「おかげさまで、少し話さない?会わせたい人もいるから」


「おぉ~上がれ上がれぇ!かばんもよく来たねぇ~?子供ができたんだろ~?無理するんじゃないぞ?」


「はい、ありがとうございますお姉ちゃん」


 中に入り、俺たち四人は畳みに並んで座るとまず父さんを紹介することにした。


「姉さん、こちらは俺の父さんだよ?話したでしょ?」


「ホワイトライオンを骨抜きにした男だろ?やっぱり血が繋がってるだけあってお前とよく似てるよ!」


 なんか二つ名がおかしいことになっているんだけどまったくその通りなのでなにも問題はない、ただし似てるってそういう心外な部分じゃあるまいな?


「私は父のナリユキだ、息子が偉く世話になったようなのでご挨拶をさせてもらいたい… ありがとう、息子の家族になってくれて」


「あぁ!?いえこちらこそ!可愛い弟に会わせてくれてありがとうございます!」


「それにしてもやはりユキとはどこか似ているよ、君はとても話しやすいね?ユキも人懐っこいフレンズだった… それにとても美しい、思い出すなぁ妻と会ったときのことを」


 そうだねぇ?なんか似てるとこあるよねぇ?さすがは百獣の王シリーズですよね?


「美しい?そうかなぁ~?初めて言われたよそんなこと~///」


「美しいさ?ユキは名前の通り雪の様に綺麗だったが、君からは元気や力強さを感じる、向日葵の花を見ているようだ」


「なんだよ~!パパさんはお世辞がうまいなぁ~?///」


 なに言ってんだよ父さん… やべぇよこのおっさん、姉さんを口説かないでくれよ?ねぇ?姉さ… 姉さんがメスの顔に!?


「君のような姉がいたら息子も安心して任せられる、さすがは百獣の王だ」


「私なんか全然こんなの柄じゃなくって… 本当はゴロゴロするのが好きだけでぇ///」


「はは、ユキもそうだったよ?マイペースな子でね、君を見てると本当に妻のことをよく思い出す」


「そ、そぉ?///なぁシロぉ~どうしよう?いや照れるなぁ///」


 何て顔!してやがる!姉御ぉッ!


 無性に悔しくなるのはなぜだろうか?これがあれだろうか?大好きなお姉ちゃんに彼氏ができてしまって複雑な気分になる弟の気持ちなのだろうか?


「ねぇシロちゃんパパ!わたしはわたしは?同じ猫科だよ!」


「あぁ君も天真爛漫でとても可愛らしいよ、シンザキ君が夢中なのもよくわかる」


「わーい!かばんちゃん!わたしも可愛いって!」


「ふふふ、良かったねサーバルちゃん?」


「パパさん?あなたは誰にでもそうなのかな…?」リーダーボイス


「いや、サーバルちゃんはどちらかと言えば娘のような感覚だよ」


「そっかそっかぁ~!」


 もうやめろ!これ以上軽はずみな発言はやめてくれ父よ!母さん見てんだからな!絶対見てんだからな!知らんぞ!俺はもう知らんぞ!


 これ以上は収集がつかないので皆さんには席を外してもらい姉と二人にしてもらうことにした、そして改めて俺は本題に入り例の件を伝えたのだ。


「その腕が… 治るって?」


「うん、その為にゴコクエリアにしばらく滞在することになる、かばんちゃんは妊娠してるし、もしかしたら帰るのは子供が生まれてからになるかもしれない」


「そうか… 寂しくなるなぁ」


「帰るころには甥っ子か姪っ子が見れるかもね?いやどっちもかな?」


 産まれてくる子が双子だという話をした後に、俺は今回の件を姉さんに謝罪した。


「あと姉さん?辛い役目を背負わせてしまうところだったみたいだね?ごめんなさい」


 シュンとした表情からハッと驚いたような顔をした姉は、俺の側に来て優しく頭を撫でてくれた。


「結局、私にはできなかった… それにそれで良かった、こうしてお前とまた会えたんだ?お前は消えない傷を残してしまったが、私はこうしてお前の目を見て話ができることがとても幸せだよ?ごめんなシロ、姉ちゃんなんも力になれなかったな…」


「違うよ姉さん?俺が弱かったせいでこうなったんだ、気付いた時には遅くてさ?でもみんなに嫌われたくなくて、相談する暇もなくてどうしようって思ってて… こうなったらいっそ殺してもらおうって思ったんだけど、結局ツチノコちゃんも姉さんも優しくて… でもそれはよく考えたら当たり前のことなんだよね?俺は犠牲を出さない為に死のうとしたんじゃない、嫌われるのが怖くて死のうとしてたんだから… その為に、姉さんに罪を作らせるとこだった」


 話していると情けない自分に悲しくなった、自分ではどうすることもできず他人に頼りその罪を背負わせる。


 それが最も大きな罪である。


 結果的に助かったが、俺は保護者である長や信頼する親友に殺しを命じたんだ、そして姉は長の指令にその罪を背負うと言った。

 

 そうするしかできなかった…。


 というのは言い訳に過ぎない。


 でもそんな俺を優しく抱き締めて姉は言ってくれた。


「バカだなお前?誰がお前を嫌ったりするもんか?姉ちゃんはお前が大好きだし、みんなだってお前が好きなんだぞ?お前は皆のために自分の命を捨てる覚悟ができる優しい子さ?そんなお前を誰がのけものになんかするもんか!そんなやつがいたら姉ちゃんが説教してやる!」


「ありがとう姉さん、こんな俺だけど子供は必ず立派に育ててみせるよ?俺なんかよりずっと立派な子に」


「大丈夫さ、かばんもいるんだ?それにお前ならきっといいパパになれるよ?何てったってこの私の弟なんだからね!」





 姉さんとも別れが済んだ。


 次は師匠の元へ行く。


 師匠のとこでやることは決まっている…。




 稽古をつけてもらうのさ。

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