第3話

-京之介side-

うわ、かわいい。肩よりちょっと長いくらいの髪がふわっとしててやばいな。もろタイプなんだけど。相川舞白って言うん…だ…。え、なんだこれ。心臓がいたいんだけど。

もっと話してみてえな。後で話しかけよう。

「皆さんおはようございます」

ガラガラガラと担任の先生が入ってきた。

「えー、1年A組の担任になりました。渡辺美香子といいます。1年間よろしくおねがいします。とりあえずこれから入学式があるので体育館に移動してください。」

みんなが立ち上がる。

「京ちゃん行こーぜ」

「おー。なあ、輝。」

「俺の隣の席の相川舞白ちゃんすげえ可愛いと思うんだけど」

「え!なに!京ちゃん一目惚れ!?」

「一目惚れか…そっか、そうだな、そうかも知んねえな。こう、なんか、相川見るとすげえ心臓がいてえ」

一目惚れか。初めてしたけど、すげえな。目線が全部持ってかれる。

「俺は彩音ちゃんのが可愛いと思うけどな〜」

「そーか」

「反応うっす!もうちょっと反応してくれよ〜」

そんなことを話してたら体育館に着いた。

「えー、みなさんこの度はご入学おめでとうございます。〜〜」

お決まりの挨拶で始まった入学式は1時間半くらいで終わった。

教室に戻ると

「舞白、あんたこの後どうする?」

なんて声が聞こえた。

「んー。なんだっけ、来週課題テストだっけ?学校説明会で渡された課題のテストあるし家で勉強しよーかな」

やべえ忘れてた。

「そっか、じゃあ私もそうするわ」

「うん」

キーンコーンカーンコーン

SHRが始まるチャイムだ。

「みなさん、高校生になって存分に遊んでいられる期間は長くありません。この1年間このクラスで楽しいことを沢山していきましょう。では、起立。今日はこれで帰りになります。さようなら」



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