第6話

私は竜殺しと呼ばれる魔導騎士だった。


幼い頃から槍の訓練に明け暮れ、魔法を使い、親に恥じないようにまっすぐと生きてきた。


そうして、私は国から国家魔導騎士を名乗ることを許された。


国家魔導騎士になって、最初に命じられた命令は、国の近くにある、世界で最も高い山に言って、売女の骨を取ってこいという命令だった。


私は売女が誰のことか分からなかった。


王の側近から話を聞けば、民を惑わし、大飢饉に貶めた悪い魔女のことを言うのだという。

それが、お伽噺に出てきた話の真相だと。


元々、三代前の王が、若く、強い魔道師を竜に捧げ、竜がもう一つの太陽を創り出し、国が潤うという話だった。

しかし、現実は甘くない、と、側近は言った。


魔女がもし、踏みとどまっていれば、こんなことにならなかったと。

私もそう思った。




意識が朦朧とした中、私は辺りを見渡す。


「起きたか。」


どうやら私は気を失っていたらしい。

目の前には竜の爪が有り、未だに私の体を地面に縫い付けている。

力を入れても、びくともしない。


「お前の体と、我の体を魔力にて結びつけた。

これで、痛みを感じることは無くなるだろう。

体も丈夫になったはずだ。」


死ぬことはない。


竜がそういう。

だが、嫌な予感が止まらない。

背筋から冷や汗が、本能が、脳がこれから起こる出来事を拒絶する。


ふと、気を失う前の、竜の、歪な笑顔を思い出す。

そんなことは思い出したくなかった。

この後何かが起こる。


パニックになり、何も喋れなくなってしまった私は、死にかけた時のことを思い出して恐怖に震え、下から糞尿を垂れ流した。


「さて、始めるか。」


竜はゆっくりと大きなモノを私の下半身に押し当てる。


そしてゆっくりと、異物が私の中に入ってきた。


「あ、れ…痛く、無い…?」


呼吸も簡単に出来る。

先程の苦痛は一体なんだったのかと、私は唖然とする。


「ふむ、成功したようだ。」


竜はそう言うと、腰をゆっくりと振り動かし、私の中を抉るように掻き回していく。


中は熱くなり、体が火照る。

(竜に、感じている…?これは一体…)


私が先ほどと違う意味で混乱している間にも、竜は腰を振り動かしていた。


次の瞬間、中に熱い液体が注ぎ込まれる。

「…っ!?」


体が熱に侵され、背筋が勝手に跳ねる。

(イかされた…?)


そう、私が認知した瞬間、快感が私を襲って来た。


ーーーーーー


我はあの槍の女の体に、己の魔力を流し込んだ。

我の魔力は1級品、生物に流し込めば魔法を使わずとも体が強化される。


更に、魔力の親和性が高くなり、触れ合っているだけでお互いの体がとても良く馴染むのである。


故に、我は射精した。


想像よりも、女の体は心地よく、甘美なものだったのだ。


我を愛した彼女とこれが出来れば、どれほど良かっただろうかと、後悔を女にぶつけるように腰を振る。


それに合わせて、女は面白いように反応をした。


「だっ、ダメッ、イクッ!」


「はっ、くっ、んっ、んーっ!」

女は自分がイったことに恥じを感じ、我慢をするが、少し腰を強く振れば、我慢は一瞬で崩壊した。


「んひぃい!おおっ!?うがぁ!ひぐぅ、そんな奥まで!?」

「ダメっ、、んっ、んぁあっ、ああぁ、ひっ、んっ、そんなだめぇぇえ!」


我は女の反応を面白く感じ、更に女に魔力を送り込む。

女の性器からは液が飛び散り、じゅく、ずりゅ、と卑猥な音を鳴り響かせている。


だが、女にそれを気にする余裕はない。


「おおぉお!んひゃっあっ!?んぐっ、あぁああ!?んふぅ!あぁあ!!!お腹…くるしっ…!?」


我は女の声に興奮し、右手を少し握り込んだ。

すると、爪が女の胸に食い込んで、女はそれに強い反応を示した。


「ぐひゃあっ!!ぐ、うっ…!ひぐっ、あがっ、あぁあああ!」


女の腰が跳ね、獣のように荒い息を吐く。


「はぁ、はひっ!んぐっ、またイ"ッぢゃう…!」


我は女を何度もイかせることに興奮を覚え、熱くなった下半身から液体を吐き出した。


「ああぁっ!?あがっ、ぐっ、あ、くぅっ!!?か…はあっ!!ひぃっ、ふぅ…ドクドクって…うっ、うぅ…あぁ…」


女が意識を失ったところで、我はモノを引き抜いた。


性交と言うのは、果たしてここまでのものだったのかと。

我は孤高の存在だった。故に伴侶も居らず、1人で過ごすことが多かった。

故に、ここまで興奮の伴った性交はこれが初めてだった。


これは、彼女が居てくれたから、知りえた出来事であろう。

そう感謝の念と共に、槍を持っていた女の頭を噛み砕き、骨まで残すものかと、綺麗に粗食した。

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