またな
(ステイホームのどさくさに紛れて吉野に押しかけられ2週間後、土曜の午後)
吉野「(荷物をボストンバックに無造作に投げ込みつつ)そろそろ帰るかなー」
岡崎「……!」
吉野「まあ、あんまお前に迷惑かけらんねーし、お前いっつもいまいちブスくれてるし何だかんだであんまやらせてもらえねー……」
岡崎「(がっと赤面)ああーーーー理由は別に聞いてないからそれ以上は言うんじゃないっっ!!!」
吉野「(屈託無い笑顔)ってことでさ、そろそる帰るわ。
——俺的には、めちゃくちゃ楽しかった」
岡崎「……」
吉野「……(岡崎の顔を覗き込み)……ひとりで大丈夫か。
寂しくないか?」
岡崎「(ぐっと顔を上げ)当たり前だ!そもそもお前が勝手に押しかけただけだろーが!」
吉野「ははっ、そうだった。
いろいろありがとな、晶。——じゃ、またな」
岡崎「……」
(吉野、何ということもなく玄関を出て行く)
岡崎「(ドアが閉まるなり廊下でがっと崩れ落ち)ふっざけんな……
お前がいて迷惑なんて一言も言ってねーし、むしろお前の作るメシ美味かったし、あまりにも照れすぎて普通に笑えず一緒に寝れなかった、それだけだし……
挙げ句の果てに突然そんな笑顔置いてさっさと帰るとか……『またな』っていつだよてめえ……
全てが無神経すぎてコロス……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます