眠れない(岡崎編)
(ある深夜、自室で)
岡崎「……ん、本に夢中になってたらもうこんな時間だ。
そういえば、この前は吉野からの電話のせいで俺は全く眠れなくなったにも関わらず、あいつはあの後すぐに爆睡したって言ってたな……
ちょっと悔しいから、逆襲してやるか(スマホを取り吉野にTEL)」
吉野『……ん、岡崎?……どうした?』
岡崎「んー、なんか眠れなくてな……」
吉野『……マジか。
なら——これから、お前のとこ行ってやろうか』
岡崎「……へ??
なっなんでそうなる……」
吉野『だって、ひとりじゃ眠れねーんだろ?
睡眠導入剤とかアイマスクとか、そういうの持ってくからさ。この前のことがあったから、安眠グッズ一応準備しといたんだ。早速それ役に立つじゃん』
岡崎「…………
時計見ろ。もう電車ないぞ」
吉野『タクシーでも何でもあんだろ別に。
あーそういえば、ちょうどこの前会社の子がお土産ってくれた紅茶のティーバッグがあったなー。眠れない時はそういうのがいいらしいぞ。ストロベリーの香りのやつ、持ってくよ。お前好きだろ?
それから……他に何か欲しいものあるか?』
岡崎「…………謎だ」
吉野『え、何?』
岡崎「……いや。
なんか今急速に眠くなってきたから、もう大丈夫だ。深夜に悪かったな」
吉野『……そうか?
まだ寝付けなかったら電話しろよ』
岡崎「ん……おやすみ」
吉野『おやすみ。晶』
岡崎「…………(力なくスマホを机に置き、むちゃくちゃ赤面した顔を静かに覆う)
………うあああ……なに今の…………
どーしたんだよあいつ…………」
吉野「…………(通話を終えた画面をじっと見る)
…シンプルに側にいてぇと思っただけだっつーの」
✳︎『カクヨム×電撃文庫MAGAZINE 読者投稿企画(お題:びっくりするような擬人化)』へ参加してみました♪『ダンディなおっさん机と女子高生』というタイトルです。あるきっかけでクラスの美しい女子生徒に恋をしてしまった、ダンディな机のおっさんの恋物語。軽く読めるコメディタッチですので、お気が向きましたらぶらりと覗いてやってくださいませ(o^^o)
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