眠れない

(ある深夜)

岡崎「(枕元のスマホから着信音)……ん、なんだ、こんな夜中に……(画面の名前を見て)は?吉野?

……もしもし??」

吉野『岡崎〜〜〜〜〜眠れねえ〜〜〜〜』

岡崎「…………

何の用だ。こんな時間に」

吉野『だから、眠れなくて困ってんだって』

岡崎「は?……そんなの誰だってあるだろたまには」

吉野『え〜ウソお〜〜。俺ほぼない』

岡崎「あーなるほどな。お前は神経が健康すぎる……というか鈍すぎるんだよなやっぱり。じゃいい経験だからじっくり苦しめ」

吉野『待て待て!そうやってカレシを見捨てるのか!?』

岡崎「マジで切るぞ」

吉野『ウソ。ごめん晶。明日も仕事だし、酒の力とか借りたくねーからさ。なんかよく眠れる方法教えてくれ』

岡崎「……仕方ない。じゃいい方法を教えてやる。

『カメレオンが一匹、カメレオンが二匹……』と数えてみろ」

吉野『……カメレオン?』

岡崎「そうだ。羊じゃないところがミソだ。いちいち呟くのがだんだんめんどくさくなって、眠くなる」

吉野『……まじか?

お前が言うんだから、ほんとだよな……じゃ試してみる。

サンキュ、晶♡♡』

岡崎「ん。おやすみ、順」



吉野「(電話を切る)…………あいつ今、順って呼んだ……よな?

……………………ふああ〜なんかすげえ幸せ俺……(//∇//)」

(直後にぬくぬくと安眠)



岡崎「…………我ながらとんでもなくいい加減なこと教えたな俺……あいつ、なんか完全に信じたみたいだったのに……

……ってか、もしかして今のは子守唄でも歌ってやるシーンだったか……??

……やばい……心が痛くて眠れない……!!!」








✳︎ちょこっとお知らせです(*^^*)

ほのぼの系の現代ドラマ『蓮くんのカレーライス』を公開いたしました♪

人の心を幸せで満たす方法を知っている、最高にいい男の物語。さらっと読めるサイズなので、お気が向きましたらちらっと覗いてやってくださいませ(o^^o)♡

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