第2話

 山田君の作ってくれた晩御飯は千切りキャベツにコロッケ、お味噌汁、ご飯だ。

 私は高校生の頃を思い出してちょっとだけ笑ってしまった。

 山田君は『ん?』と顔しながらも、


「ほれ、今回はゴージャスにソースがある」


 私はまた笑ってしまう。


「うん、ありがとう」


 私はソースをかけたコロッケを口に運ぶ。

 美味しー!

 当時も美味しかったけど、ソースをかけるとまた絶品。

 食事をしながら、タイミングよく山田君が話を聞いてくるので

私はすんなりと説明できた。

 食事が終わった時には事情は大筋説明し終えた。


「なるほど、ねぇ」


 お皿を片付けてから山田君は食後のお茶をすすり、呟く。

 私もお茶を頂く。


「とりあえず力にはなれそうだな」


 山田君の言葉に私は正直驚いた。

 歳は変わらないはずなのに、私だったらこんな問題とても無理だ。

 なのに山田君は『力になれそう』って。

 私の尊敬の眼差しに山田君は照れくさそうに視線を外すと、


「正確には力になってくれそうな人を知ってる、だけどな」


 ぽりぽりと頬をかきながらそう言う。

 それでも十分すごいと思う。

 私は嬉しいのと、良く考えると山田君に大変な迷惑をかけてるな

と言う気持ちで複雑になる。

 そんな私を見て、山田君は自分の膝をぽんと叩き、


「とりあえず明日、昼から一緒に行こう。あの人朝は絶対に活動しない人だから」


 私は良く分からなかったが、頷く。


「さて、最後に2つ程問題と言うか話がある」


 山田君は急に真剣な表情で話を始める。

 私は思わず居住まいを正す。


「まぁ、1つは倉敷さん今更なんだが知らない人に着いて行って

家に上がっちゃ、ダメ」


 メって感じで言う山田君。

 私はきょとんとして、


「山田君は知らない人じゃないよ? 前も助けてくれたし、優しい人だよ」


「あ~、いやまぁ、なんつーか、う~ん……」


 山田君は何かに困っているようだ。

 私がきょとんとしてると、山田君は閃いたのか、


「ああ、次! そう次からは気をつけてくれ」


「うん」


 確かに知らない人に着いていくと色々犯罪に巻き込まれると言うもんね。

 でも、私なんて誘拐しても一円にもならないと思うけどなぁ?


「さて、もう1つ、これが本命と言っていい」


 何だろう? さっきよりも真剣な山田君に思わず私も真剣に聞き入る。


「いや……布団がな」


 うんうん、布団が?


「……1つしかない」


 申し訳無さそうに言う山田君。

 私は逆にほっとしてしまった。


「問題ないよ。私、どこでも寝れるから! 私小さいから台所でもどこでも……」


 私がにこにこしながら言うと、山田君はやはりメって感じで、


「ダメ! そんな事させられるか」


「え? だって山田君は家主だし、元々私が迷惑かけてるし、ご飯食べさせて

お風呂も入れてくれたんだよ? 寝床なんてあるだけで十分……」


「それとこれは関係なし、俺が嫌なの!」


 そう言うと山田君は押入れから布団を出してさっと引く。


「とりあえず倉敷さんが布団で寝て、俺は横で寝るから」


 山田君はそう言って適当な布を丸めて枕にする。

 このまますぐに寝ちゃいそうな勢いだ。

 このままじゃいけない。

 私は一生懸命頭をフル回転させて考える。


「そうだ! 山田君お布団が1つなら半分半分にすればいいんだよ!」


「は?」


「ほら、私小さいから多分三分の一ぐらいしか使わないし、


山田君も一緒に布団で寝れば解決するよ」


 我ながら名案だと思った。

 誰も困らない名案だと。

 私は山田君に『どうかな?』と視線を向ける。

 山田君は……すんごい表情をした。

 何だろう、言葉に表すなら『えぇぇえ~?』って感じだ。

 実際に言ってる訳ではないが、肯定的じゃないのは明らかだ。あれー?


「……あのね倉敷さん、1つの布団に一緒って……」


 あ!

 私は気づいた。

 そうだ、確かに……。


「ごめんね山田君、確かにいつもの半分だと寝にくいよね」


 うっかり考えが及ばなかったので私は謝る。

 すると何故か山田君の顔が更に複雑になった。あれあれ?


「いや、倉敷さんや、そうではなくて……」


 山田君はそう言いかけて、何故か諦めたかのようにため息を吐くと、


「――分かった。明日、俺早いからもう寝よう」


 そう言って山田君は布団を調整してくれた。

 やはり私が思ってた通り、山田君の布団は大きかったので、私が横に

寝ても大丈夫だった。

 暗くなった部屋ですぐに山田君の寝息が聞こえる。

 私は横に山田君がいる事に不思議に安心しながらも、お風呂場で

浮かんだ考えがまた浮かんでくる。


『――これは夢じゃないだろうか』


 そう思いながら、私もいつの間にか眠ってしまっていた。



 私はお味噌汁の良い香りで目を覚ました。

 まだ寝ぼけた感じで起き上がると知らない部屋。あれ?

 私はゆっくりと視線を動かすと台所で作業をする山田君の姿。

 あ!

 私は自分の状況を思い出した。


「山田君! おはよう!」


 私の挨拶にちょっとびっくりしたのか、肩をびくっとさせながらも、

山田君が振り返って挨拶を返してくる。


「おう、おはよう。よく眠れたか?」


「うん、山田君のおかげです」


 座ったまま深々とお辞儀をすると、山田君は不思議そうに、


「あ? 俺なんにもしてないぞ?」


 そう言いながら、食器等をがちゃがちゃ用意する。


「本当はもっと休んでて良かったんだが、起きたなら朝ご飯にしよう」


 言いながら山田君はこちらに来て布団を畳む。

 私も手伝いながら、ふと山田君の格好が寝間着から普段着になってるのに気づく。

 しかも感じとして外に出た雰囲気だ。


「山田君、どこかに出かけたの?」


「ああ、今日は朝から新聞配達が入ってたからな」


 え? 新聞配達って朝早くやる奴だよね?

 私の疑問に気づいたのか、山田君はてきぱきと片付けながら、


「先に起きて今さっき戻ってきたんだが、早く起こしちまったかな?」


 ふと私はテーブルに置いてある時計を見ると六時だった。


「ううん、大丈夫。しかし山田君はすごいね。一人できちんと生活してる」


 朝ごはんを運びながら、山田君は『う~ん』とちょっと複雑な顔をして、


「ま、俺も色々助けられてるからな。すごいとは言わんよ」 


 十分すごいと思うけどなぁ~?

 私はそう思いながら、テーブルに並べられた朝ごはんを見る。

 湯気の立つご飯に、お味噌汁、角切りキャベツに目玉焼きだ。美味しそー。


「ほいよ」


 山田君がお茶とソースを置く。


「醤油が無くてもソースは万能である……頂きます」


「頂きます」


 私は美味しければどちらでも派。

 お味噌汁を飲むと、体に温かさと共にお味噌汁が染み渡る。

 目玉焼きにソースを一かけ、ご飯と共に口に運ぶ。

 何だろう、不思議と美味しい。

 私は幸せな気持ちであっと言う間に朝ご飯を食べてしまった。

 食後のお茶を頂いてる時に山田君が食器を片付けようとするので、


「あ、山田君、私に片付けさせて」


「ん? 別にいいぞ。ゆっくりしてろ」


「いや、それじゃ申し訳ないから」


 山田君は一瞬考えてから、


「……そか、んじゃ、頼むわ」


 施設にいた時に色々やっていたので、家事全般は得意。

 ……『あれ』さえ除けば、だけど。

 私は腕をまくって食器を洗う。

 洗いながらつい鼻歌を歌ってしまう。私の直らない癖。

 山田君がそんな私に声をかけてくる。


「じゃ、俺次の仕事だから。好きにしてていいけど出かける時は戸締りを忘れずに。

昼前に戻るよ」


「うん」


 山田君が出かける。

 私はお皿を洗い終わってテーブルの時計を見る。8時。

 結構時間あるから……あ、そうだ。折角なのでお部屋のお掃除とお洗濯をしよう。

 山田君へのせめてものお礼になるよね。

 私はそう考えて丁寧に部屋の掃除をする。

 と言っても山田君、男の子なのに部屋があまり汚れてない。むしろ綺麗、意外だー。


 私が掃除と洗濯を終えたぐらいで時刻は11時を指していた。

 お茶を頂きながらほっこりしてると山田君が帰ってきた。


「ただいま――って、倉敷さんそのカッコ」


「お帰り、山田君」


 ん? 格好?

 山田君に挨拶を返しながら、私はふと頭にかけた三角巾を取ってなかったのに気づく。

 私は髪が長いから作業する前に三角巾をしてたのを忘れてた。


「あやや、ちょっと掃除をば……」


 慌てて三角巾を外しながら言う私。

 山田君はそのまま部屋を見渡すように視線を動かす。

 その視線が窓辺に大量に下がった洗濯物でふと止まる。


「つ、ついでだったので洗濯も……勝手にやってごめんなさい」


 私は座ったままぺこりと頭を下げた。

 山田君の同意無しにやったので、よく考えたら気を悪くしたかも……。

 と私が思っていると、山田君は頬をぽりぽりかきながら、


「いや、ありがたいよ。ありがとう」


 笑ってお礼を言ってくれた。良かった。


「じゃ、行こうか」


「うん」


 私は一着だけ持ってた私服に着替え、準備は出来ていたので、

山田君に連れられて部屋を出る。

 私の前を山田君が歩く。

 同じように歩いてるはずなのに、気を抜くとすぐに山田君が遠のく。

 やはり歩幅が違うんだなー。

 と、思ってたら山田君が速度を緩めてくれる。

 何とか山田君の横位置をキープしながら歩いていたら、


「倉敷さん」


 突然呼ばれたので、『ん?』と山田君の横顔を覗き込む。


「これから会う人はちょっと変わってるけど……」


 山田君は『変わってる』の所を強く言いながら、


「根は良い人だから」


 山田君は楽しそうにそう言った。

 その笑顔につられて私も思わず笑顔で『そうなんだ』と返事をする。

 山田君が『良い人』って言う時点で間違いなくそうなんだろうなって

私が思っていると山田君が続けて、


「それに……今日の昼はご馳走が食える」


 にんまりと笑顔を浮かべて山田君は言う。

 私は『ご馳走』って言葉にわーいってなるが、あれれ? 山田君。

気のせいかさっきの笑顔と違って、ちょっと悪い顔してるよ?

 イメージで言うと、山田君のお尻から急に悪魔の尻尾が生えてきた感じだろーか?

 でも『ご馳走』は素直に嬉しいので喜ぶ事にした。

 私はそのまま山田君と一緒に20分ほど歩く。

 商店街に入り、そのまま一番奥まで行くとそこには『本格的タイマッサージ!』と

書いた看板のあるお店があった。

 山田君はすりガラスで出来た扉を開ける。

 鍵はかかってないようだ。

 あれ? 山田君勝手に開けて良いの?

 そんな私の心配を他所に山田君はそのまま中に入る。

 中には小さいけど、病院の受付みたいな部屋があった。

 山田君はその部屋を通り抜け、更に奥へ。

 受付の部屋の奥には診療台? 簡易ベッドみたいなのが数組並べられている。

 それも通り過ぎて、山田君は一番奥にある扉を開ける。


「おやっさーーん!」


 山田君がそう叫びながら入る。

 奥の部屋は住居用になっていて、普通の家の居間のような作りだった。

 って、山田君慣れてるようだけど、私ここに入ってよかったのかな……?

 不安になった私の耳に、奥の方から階段を降りてくる足音が聞こえた。


「ふぁ、……随分遅かったなハム」


 甚平じんべえ? 作務衣さむえ? に身を包んだ小柄なおじさんがそう言いながら近づいてくる。

 イメージからするとお寺の和尚さんって感じだ。

 近づいてきたおじさんは山田君から私に視線を移して、


「んん?」


 おじさんは頭の上にハテナが乗ってるような表情を浮かべてから、


「迷子か?」


「いや、違うから」


 即座に答える山田君におじさんはハッとした表情で、


「ハ、ハム、お前まさか、犯罪……」


「いや、ぜってー違うから!」


 またまたすぐに答える山田君におじさんはまたハテナの表情を浮かべると、


「んん? じゃ、なんだ?」


「ちょっと事情があって。おやっさんの力を借りたいんだよ」


 おじさんは腕組みしながら片方の手で顎をさすって『ほほう』と言いながら、


「珍しいな。まぁ、とりあえず飯でも食いながら聞くとしようか」


「ああ、すぐに用意するけど俺達も一緒にいいか?」


「いいよいいよ~、食事はみんなで食うとうまい」


 カッカッカと笑いながら、おじさんはちゃぶ台の奥に座る。

 山田君は台所と思しき場所へすっと移動する。

 私はどうしたらいいのか分からなくて、その場に立ちつくしていると

おじさんが優しく手招きする。


「遠慮せずに上がっておいで、ここじゃ遠慮する方が損をする」


 私は『お、お邪魔します』と断ってから、おじさんの対面へと座る。

 座ってから、私は突然訪ねた事を謝罪するが、おじさんは右手を

ひらひら動かしながら、


「いいよいいよ、ハムが頼み事なんて珍しいからな。それよりお譲ちゃんお名前は?」


「あ、はい、倉敷 望と言います」


「ちゃんと名前が言えるなんてえらいね~。おじさんは感動したよ」


 うんうんとおじさんは頷く。

 あう……。私ってもしかして相当下に見られてる?


「おやっさん、倉敷さんは俺とタメだからな」


 山田君が台所からそう訂正してくれる。

 おじさんは「え??」と驚いて、私をまじまじと見る。

 ……まじまじと見られるとちょっと恥ずかしい。


「こりゃ、失礼した。おじさんはハムの保護者兼、商店街一のお節介焼き、

正直村の善良なおじさんだよ」


 おじさんはにこにこ微笑みながら自己紹介をしてくれる。 

 えっと……あれ? お名前は?

 後、さっきからの『ハム』ってやっぱり山田君の事だよね?

 私がおろおろしてると山田君が台所から顔だけ出して助け舟を出してくれる。


大田おおた 善吉ぜんきち 55歳、独身。謎の肩書きが一杯、以上」


「おいおい勘弁しろよハム~、おじさんは正直村の善良な人間だよ。

それじゃ謎のおっさんみたいだろう」


「事実、おやっさん謎だらけでしょ」


 ピシャっと言う山田君に大田さんは『HAHAHA』と外人っぽく? 笑ってから、


「ま、ハムとはこれぐらい慣れあった関係だ」


「あ、は、はい」


 私はとりあえず返事をするので精一杯だった。

 でも、二人を見てると本当に仲が良いんだな~っと思った。


「とりあえず先に事情ってのを教えて頂戴。

 あ、ハムちゃんお茶2つ」


 山田君が『ほいよ』って言いながら、お茶を持ってきてくれる。

 私は受け取りながら『ごめんね』と言うと、山田君は笑って『気にすんな』と言ってくれる。

 お茶を頂きながら私は大田さんに昨日からの事を説明した。

 大田さんは『ふんふん』と頷きながら、最後まで聞いてくれる。

 私の説明が終わるぐらいで山田君が料理を運んでくる。

 山田君が作ってくれたお昼ご飯は『親子丼』だ。

 居間に溢れるその美味しそうな匂いに私はお腹が鳴ってしまいそうになる。


「あれ? ハムこれシャポ? なんでここにあるんだ?」


 シャポ? 有名な鳥さんなのだろうか?

 山田君がにやっと笑いながら、


「おやっさんが店からガメたのを更にガメてここの冷蔵庫に入れておいた」


「げ、なんでそれを!?」


「おやっさん……悪い事は出来ないのが世の常だ」


 話が理解出来ない私に山田君は食べるように勧める。


「さ、倉敷さんおいしく食べよう。おやっさんの驕りだよ」


「う、うん。い、頂きます」


 言って一口頂くと、うわぁー、何これ美味しすぎる。

 卵のふわふわと鶏肉さんが口の中で踊るー。

 あまりの美味しさに笑顔にしかならない。

 大田さんも豪快にもしゃもしゃ食べながら、


「ん、しかし、もぐむぐ、ハムは本当に何やらせても上手にやるな。

二日後に店から応援入ってるから頼むぞ」


 山田君は『了解』と言いながら、私に大田さんがここだけでなく飲食店も

経営してるのを教えてくれる。

 他、よく分からない事も数軒やってるそうだ。


「所で望ちゃんから事情はざっと聞いたが、ハムの事だ。もう考えはまとめてきてんだろ?」


「ああ、仕事については今商店街で色々細かな所で人手不足だろ?

 だからそこに倉敷さんが入れると思う」


 山田君はこちらをちらりと見て、


「問題と言うか、おやっさんにお願いしたいのはアパートの隣、あそこ随分

空いてるから暫く倉敷さんに貸して欲しい」


 大田さんは『うーん?』と何かを思い出すように考えて、


「ああ、ハムの隣か、あそこなら良……、いや、無いな。今、部屋の空き無いわ」


 大田さんは急ににやにや笑ってそう言った。


「――今、途中まである感じだったじゃん」


「いや~、残念、無いわ~。今ハムん所だろ? 暫くならそのままでええやないか」


「いや、問題だろ? 幾らなんでも一つ屋根の……」


 山田君の言葉を大田さんは手で遮ると、


「ハム……よく考えろ。どの道部屋だってタダじゃないんだ。

 その点お前ん所なら最低でも折半。お互い損な話じゃないだろ、んん?」


「……くっ」


 山田君が困ってる。

 私は遠慮がちに二人に声をかける。


「――あの」


 二人の視線が私に向けられる。


「山田君が迷惑でなければ私はそれでも……」


「倉敷さん!」


「やや、その今のは私だけの意見なので、山田君が迷惑なら……」


 大田さんはちょっとだけ驚いたような表情を浮かべてからにやっと笑うと、


「決まりだな、ハム。それとも望ちゃん、おじちゃんの所に来るかい?」


「だー! あんたの所が一番危ないんだよ。わーったよ、その代わり布団一組貸してくれ!」


「いいよ~ん」


 大田さんはとても楽しそうに笑う。

 山田君は諦めたようにため息を吐くが、二人のやり取りを見ていると

私も何だか楽しくなってくる。

 大田さんとの関係、後で山田君に聞いてみよ。

 その後、お店を開ける時間になって山田君が白衣? みたいな物を着てお店に出る。

 山田君、大田さんから習ってタイ式マッサージも出来るとの事、びっくり。

 私は終わるまでの間、何故か大田さんとお話してた。

 『お店いいんですか?』と聞くと、大田さんは『いいのいいの、最近ハムだけで回るからな』とカッカッカと笑ってた。

 夜になってお店が閉まる時、大田さんの所からお布団を一組お借りして帰る。

 その際に山田君がお布団を持って、私が手伝うよと言うと、『これを』って

別の袋を渡された。中身は何だろう?

 山田君は軽い足取りで夜の道を歩く。

 うーん、山田君やっぱり力持ちなんだな~。

 私は荷物を持って何とか山田君についていく。

 山田君のアパートに着いた時は時刻は19時だった。

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