報道機関は利益を求め真実を捨てる
この日の夕方、某ネット掲示板にはここに関する様々な書き込みがされている。しかし、その多くは真実では無く注目を集めたいたが為のデマである。勿論中には、施設関係者による書き込み存在する。が、デマに埋もれてしまうのが現状である。そんな事でまとめサイトには苦情やデマと言った事しか乗っていないのである。
「ねぇ、どうしたの?」
パソコンをずっと使って居たため、どうやら他の子にも心配が広まってしまったらしい。俺は何ともないよと返答をし子供達の相手をする。
「それじゃ、何をしてほしいのかな?」
僕は子供達に何をして欲しいのかと聞いてみる。が、
「先生に元気にして欲しいだけなんだよ」
そう言って僕の部屋から出て行く子供たちを見送りながら時計に目を通す。そろそろ夕食の支度の時間であり、食堂に行って面倒を見ないといけない時間である。
「ったく、クッソめんどくさいメディアだな。
業務を邪魔するなって言うの」
食堂に入ると、既に子供たちが席について配膳を待っている。本来であれば子供達と話しながら心の傷を調べるのが僕の仕事であり、この仕事は本来であれば庶務の仕事であるが、庶務が外の取材陣の対応をしている為に心理治療師である僕が代行している訳である。
「取り合えず、持ってない奴は皆返したぞ~」
行橋が公安の腕章を外しながら食堂内に入ってきて、そのまま職員席に座る。
「と言うか行橋、帰らないの?」
「いえ、このまま明日も見ます」
しれっと自分の分を用意している行橋に対して心配をかけてみる。が、本人としては明日の朝も見る気でいるらしくこのまま泊まる気らしい。
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