第42話 VS邪神

「再会を喜ぶ前に邪神ハナコをやっつける」


「できるの?」


 レオンは力強くうなづいた。


「ああ。魔法学園で決着をつけよう」


 魔力を感知して邪神ハナコの位置を特定。射手座を構え射出。天秤座を発動。音速の弓矢は邪神ハナコに命中し、即座に天秤座の力でレオンと同等の力に抑制される。


「邪神ハナコの『スキル継承』で得た能力すべてを制限する」


 リィルの時は平民と同じぐらいに制限した。しかし、今回はレオンと同じくらいの力になるように制限する。天秤座で制限を受けた邪神ハナコはレオンに気づき、いち早く魔法学園に転移してくる。万全のレオンはすべてを発動した。


 牡羊座。

 牡牛座。

 双子座。

 獅子座。

 乙女座。

 蠍座。

 射手座。

 山羊座。


 加えて、千の無属性魔法。ローク流自在剣術。持てる力のすべてを発揮した。


「昨日ぶりレオン。僕たちも加勢する」


 天秤座の効力を解除した万全のリィルが戦線に加わる。ヘミィやアルミス、ハナコも協力する。人形遣いでレオンの分身を無限に増やした。


「ありがとうみんな。最後の戦いだ」


 転移魔法を使った邪神ハナコが降臨する。


 レオンたちは全力で立ち向かった。ハナコが作ったレオンの魔法人形が一斉射撃し、リィルがハイスピードで邪神ハナコに蹴りを入れ、レオンがローク流自在剣術で切り裂いた。







「見事だ」


 数分の戦闘の末。天秤座でチート能力の制限を受けた邪神ハナコは地に伏した。


「世界を救う方法を授ける。私の持つ『ゲート』のチート能力でハナコを日本に帰らせれば邪神は消滅する」


 ハナコは未来の自分から『ゲート』の能力をスキル継承する。『ゲート』は異世界を転移するチート能力。邪神ハナコは満足そうな笑みを浮かべて、灰になった。


「よっしゃ。勝ったぜ!」


 レオンたちは抱き合った。こうして世界は救われた。ハッピーエンド。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る