第12話 分かたれた勇者たち

 あの忌まわしい虫の部屋から抜け出して、私達は外を目指して狭い坑道を進む。


 相変わらず先頭を歩くのは、照明代わりの奈村とその護衛の剣崎、多嶋の三人で、その後ろを警戒しながら続くのは榎本だ。そして後衛の照明係の石津と、その護衛係を担当しているのはあおいと私になる。


 私の名前は鈴木しのぶ、今回私とあおいは、先の戦闘での失敗を教訓にして、きっちりと石津を守れるように距離を詰めて護衛する事にした。


 今の所、魔獣や魔物との遭遇が無い為順調に先へ進めているが、単調な道程のせいで少々全体的に弛んだ空気が流れ始めている。


 ただ先頭の剣崎は、周囲の弛んだ空気に流される事無く気を張り詰めている。あの男の場合は一度気を抜いてリラックスさせないと逆に危険だ。


 驚くことに、石津もその辺を心得ているみたいで、私との交代を提案する。


「剣崎君、一度鈴木さんと交代したら? 先頭で気を張り詰めすぎると、何れ持たなくなるよ」


「交代して後衛で気を抜けと……そんな事できる訳無いだろ」


 剣崎は素気無く彼の提案を却下した。


 剣崎は石津の支援に関しては絶対の信頼を置いているが、戦闘に関する評価はあまり高くない。あの男は先程の巨大虫の部屋での出来事を気にしている様だが、あれは石津だから何とかなった。恐らく奈村なら最初の一撃か、それを上手く凌げても二撃目でやられている。手数の多い敵じゃ無ければ、石津は余裕で凌いでいただろう。


 それにしても気に入らない。剣崎の奴は私達を保護の対象と見ていて、私達を対等と見ていない。これでは遅かれ早かれ剣崎は潰れる。


 見掛けよりも聡い石津は、その事にとっくに気付いていて、さっきからあの手この手で休憩させようとしている。しかし中々ここを抜けられない事に焦る剣崎には、その気遣いは届いていないようだ。


「剣崎……」


 私は剣崎に交代を申し出ようとした瞬間、地響きと共に足元が揺れだした。


「な! じ、地震か!」


 榎本が焦ったような声を上げる。


 確かにこの状況は不味い。ここの坑道は地盤が緩くなっているから、落盤の危険もかなり大きい。私もヒヤヒヤしながら、一刻も早く地震が収まる様に祈った。


 しばらくの間地面が大きく揺れたが、少しづづ揺れが小さくなっていき、やがて揺れは収まった。


 剣崎は私達の方を向いて、大声を上げて叫ぶ。


「みんな大丈夫か!」


 ば、馬鹿! なんて事するんだ! と私が思うや否や、足元が不安定になって崩れ始めると、私は崩れる地面と共に下へと墜落する。完全に意表を突かれた、天井の崩落じゃなくまさかの足元崩落だった。


***


 足の痛みで目が覚める。どうやら私は落ちてから暫くの間、気絶していた様だ。


 少し体を起こすと足元で石津が屈んでいた。彼は切れた額から流れる血を一切気にする事無く、私の足に治癒法術を施している。


「石津、額から血が出てるぞ。私なんかより自分の治療をしたらどうだ?」


「この中で鈴木さんが一番重症なんだ。僕のは額をチョット切っただけ。大げさに流れてるけど大した事無いよ」


 石津はそう言いながらも施術の手は止めない。やがて痛みが引いてきて足も目立った外傷が消えて無くなった。


「うん! 終わり。じゃあ一度立ってみて足を動かしてくれるかな?」


 私は石津の言う通り足を動かしてみた。どうやら異常はないようだから、次に軽く型稽古をしてみたが、それでも問題なく体を動かせた。


 相変わらず石津の施術は凄い。高位の治癒法術師でもこうは行かない。


「ありがとう。きちんと治ってる」


「どう致しまして。僕は三条さんの治療に移るから、少し休んでて」


 私から離れた石津は、岩に凭れ込んで座るあおいに近づいて屈むと、彼女の右肩を診る。どうやらここに落ちたのは、あおいと石津、そして私の三人だけの様だ。


「痛くしないでね」


 聞く人が聞いたら誤解しそうなセリフを、少し色の入った声色で石津に訴える。


 揶揄っているのだろうが、超朴念仁の石津にそれは通用しないぞ。


 石津があおいの腕を掴んで動かすと、あおいの口から悲鳴が漏れる。


「い、痛い! 痛くしないでって言ったのに………。しのぶちゃんの時は優しくしたんでしょ、悲鳴なんて上がらなかったし」


 え? 通じてたの?


「ゴメンね三条さん。鈴木さんは単純骨折で整復の手間はそれほど掛からなかったし、気を失っていたから痛みも強く感じなかったんじゃないかな。三条さんの場合は肩関節の脱臼だから、きちんと整復してから治癒法術を掛けないと、変な具合に固まってしまって折角の弓の腕前が台無しになるからね」


 石津はそう言いながら、整復の済んだ肩に治癒法術を施す。


 うん、石津は平常運転だ、やはり通用してなかった。


 あおいが自分の仕掛けに彼が引っ掛からなかった事に、落ち込んだ様子を見せると、私は彼女に慣れない事はするものじゃ無いと、肩を竦めて視線で訴える。すると彼女はかわいく舌を出して頭を掻いた。


 あおいの治療も終わり今後の事を相談する為に、石津は奈村と念話で交信しているのか、石津は天井を見上げ左右に首を巡らせて、自分たちの状況を伝えている様だ。


 念話と言うのは高位の法術師のみが使える上位法術で、無線機代わりに使える優れモノだとか。ただ、欠点もあって通話距離が無線機以上に短い事と、念話の出来る者なら簡単に盗聴が出来る事らしい。

 無論、私達は念話が使えないので石津や奈村頼りになる。隊列を組む時も石津と奈村を別のグループに分けたのは、こういう時に備えての事も含んでいた。

 どうやら通信が終わった様だ。石津は私達に振り向いて、通話の内容を説明する。


「向こうと連絡を取ったんだけど、剣崎君達は僕達と合流する為に、下に降りる通路を探すと言っているんだ。でも僕はそれに反対なんだけど、二人の意見も聞いてくれとの事なんだ。どうかな?」


 合流するのは悪く無いんじゃないだろうか? 石津は何で反対したんだろう。


「答えを出す前に聞きたいんだけど、何で石津は反対したんだ?」


「合流する為に浪費する時間が問題だよ。そもそも、ここへは事故で落ちたんだよ。僕達はここに至る正式な通路は知らないし、ここからの出口なんて分からない。あの穴からここへ飛び降りてくれば手っ取り早いけど、命賭けてまでする事じゃないよ。幸い僕たちがここへ落ちた時は怪我で済んだけど、上を見上げてごらんよ、あの高さから飛び降りたら怪我だけでは済まないよ。即死だと僕も手の施しようが無いもの」


 石津の言う通り上を見上げると、私達が落ちた穴が遥か上に見える。


 私はゾッとした。あの高さから落ちたと言われて初めて、よく骨折だけで済んだものだと思った。


 石津は私の青ざめた顔色を見て、理解したと判断して更に話を進めた。


「合流の為に時間を掛ければ、その分だけリスクも上がるよ。さっきの地震で坑道の地盤が緩んでいるだろうから、落盤のリスクも高くなっている。それにさっきの地揺れが地震だとするなら、この先余震が何度も起こる筈だよね。そんな所で余計な事に時間を掛けるくらいなら、各々が別のゴールを目指した方が無難だよ。尤も剣崎君目線だと僕達を見捨てる事になるから、彼にとってはつらい判断になるだろうね」


「石津君って意外と冷徹なのね」


 あおいが意外そうな顔で石津を見る。単純に見れば、石津が剣崎の立場でも私達を見捨てると言う判断を下す事は想像に難くない。あおいの反応は至極真っ当だ。


「冷徹……か。面と向かって言われると、結構ショックな言葉だね。でも、まあいいや、今はそう振舞うべきだろうからね」


「ご、ごめんなさい。君だってつらい判断なのは同じだものね」


 少し落ち込んだ表情の石津を見て、自分の失言に気付いたあおいは彼に謝った。


 私もまた、そういう目で石津を見てしまった。彼は全滅と言うバッドエンド避ける為に、剣崎の主張を撥ねつけただけなのに。


「冷徹ついでに、二人とも別々に出口を目指すのに賛成してくれないかな? こっち側の生存率はかなり低いけど、僕もベストを尽くすから」


 石津の狙いは理解できる。こっちが満場一致で別行動なら、剣崎への心の負担はかなり軽くなるだろう。もしかすると私達の内の何方かが反対しても強引に満場一致と報告して、全ての責任を被るつもりかも知れない。


 私はあおいと目を合わす。彼女も同じ心づもりの様で、お互い頷きあうと先ず私が口火を切る。


「石津! 私は問題ない」


「私も賛成よ。あなただけに背負わせない」


 私の後にあおいが続く、彼女もやはり石津の意図を正確に読み取っていた様だ。


 それを聞いた石津はホッとした表情で私達に感謝の言葉を掛ける。


「二人ともありがとう。じゃあ剣崎君にはそう言っておくね。二人には気休めかも知れないけど、全員がここから脱出できるようにベストを尽くすから」


「石津君! さっきも言ったけど、あなた一人には背負わせないわよ。苦労も責任も三人でシェアしましょ。ね! しのぶちゃん」


 あおいは私に向かって同意を求める。勿論私も彼女の意見に賛成なので、大きく頷いて賛成した。そして石津に向かって私からも言葉を添える。


「困り事は遠慮なく私達に相談しろ。そして苦しいときは遠慮なく私達を頼れ」


 横ではあおいも私の言葉を頷きながら聞いている。


 石津はどこか飄々としていて、ピンチに陥ってもなかなか口に出さない。


 大蜘蛛に襲われた時も、かなりの深手の筈なのに、深刻な様子を見せなかった。


 何時だったか、剣崎がこぼしていた。石津は注意していないと、いつの間にか死んでいそうで怖いと。


「うん、わかった。二人とも頼りにしてるよ」


 その素直な石津の返事に私は満足していると、あおいが嬉しそうな表情でとんでもない事を言い出した。


「それじゃあ、約束の印に三人で指切りしよう」


 その突飛な提案には、流石の石津も目が点になっていた。


 あおいはその様子など委細構わずに小指を差し出してくる。


「さあ、二人とも早く早く」


 そのあおいの様子に、私は仕方なくその指に自分の小指を絡めると、石津も躊躇いつつ小指を絡める。そしてその様子にあおいは満足げな表情を浮かべて言葉を紡ぐ。


「ゆ~びき~りげんまん、う~そつ~いた~らは~りせんぼんの~ます。指切った」


 彼女が言い終わると、三人一斉に指を離す。


 あー恥ずかしかった。


 ふと石津の方を見ると私と同じなのか、少し顔を赤くしていた。


「これ、改めてやってみると、何か恥ずかしいね」


 恥じらいの表情を浮かべて石津が一言漏らすと、あおいは畳み掛けるように彼に迫る。


「それじゃ~恥ずかしついでに、私達の事も名前で呼んで貰おうかしら? 皆人君」


「えっ、え~~っ!」


 今度は困惑の表情に変えて声を上げる。あおいは本性をさらけ出して、滅多にみられない石津の表情を次々と引き出している。


 さっきの怪我の治療の時にスルーされたのを根に持っているのか?


 いや違う、あれは意地悪とかそんなのじゃない。猫かぶりの達人が自分をさらけ出す程、石津の事を気に入ったという事だろう。


「さ、さ、言ってみて、あ・お・い・って」


 あおいはそう言って両手を前に出し、手の平を上に向けてカモンと呼び寄せる仕草をして石津に名前を呼ぶように促す。


 石津は逡巡するように口をパクパクさせるが、なかなか声に出ない。彼は一度間を置いて深呼吸し意を決すると、ようやく声に出す。


「あ、あおい……さん……」


 すこし、ムッとしたあおいだったが、仕方なさそうに溜息を吐く。


「ふう、まあ良いわ。さん付けを取るのは今後の課題ね。じゃあ今度はし・の・ぶ、

さあ言ってみて」


 今度は私の名前を言わせようと、手の平を私に向けて石津を促した。


 一度開き直って言ってしまえば、二度目は楽なのか今度は素直に口にする。


「しのぶさん」


 それを聞いて腕を組みながらうんうんと頷くあおいだが、少し不満を口にする。


「私の名前の時は引っ掛かりながらなのに、しのぶは素直に呼べたのが少し納得行かないけど、まあ今はこれでいいわ」


 その不満を聞いた石津は、あおいに弁解する。


「三条、いや、あおいさん、異性を名前で呼ぶのは生れて初めてだったんだから、少しぎこちないのは許して欲しいな」


 その弁解に、あおいは口元を押さえて驚いた表情をしたけど、直ぐにいやらしい笑みを浮かべて誤解を受けそうな感想を口走った。


「初めてか~。初めてじゃ、ぎこちないのも仕方ないよね~」


「あおい………。その言い方、何かいやらしいよ」


「え~っ、しのぶちゃん、何がいやらしいのかな~? 今ので、どんなエッチな事、想像したのかな~?」


 あおいの奴、猫被る相手がいなくなると、途端に本性全開で遠慮しないな。


 横では石津が、あおいの豹変に戸惑いながらも、彼女の感想を口にする。


「あおいさんって、何て言うか……随分と開けっ広げな性格だったんですね」


「ああ、今まで随分と分厚い猫の皮を被っていたんだ。中身は随分と残念でガッカリしたか?」


「残念とは随分な言われようね」


 私に残念呼ばわりされたのが、あおいは随分と不満なようだが、石津はそれをフォローする。


「全然残念じゃないですよ。以前よりもずっと親しみやすく、身近に感じますよ」


「そうでしょそうでしょ。もっと身近に感じて良いのよ」


 石津の言葉に気を良くしたあおいは、もっと石津に身を寄せるが、流石に石津もそれ以上は彼女の好いようにはさせる気はないのか、その場で立ち上がると、ここを離れてこの辺りを調べ始めた。


 私も周囲を見渡す。私達が落ちた場所は、かなり広い空洞になっていて、大きな鍾乳石が立ち並ぶ鍾乳洞だった。


 私達のいる場所は壁沿いの高台になっていて、洞窟の奥まで細い道が続いている。その道沿いから中心に向けて急な坂になっていて、中心には川が流れているのか大量の水が流れる音がした。


 それにしても、ここは不思議と明るいな。


「何でここは明るいんだろう?」


「それは多分、これのお陰かも知れないね」


 いつの間にか戻っていた石津が、手の平に乗せている物を見せる。

 それは、淡く輝く苔の様なものだった。


「この苔が至る所に生えていて、ここを明るくしているんじゃないかな」


 そう言って彼はその苔をポーチの中に仕舞い込むと、調査の結果を私達に話した。

 彼が言うには、この高台の道は川に沿って下流まで続いていて、その道に沿っている川は、高い確率で何処かの川の源流になっているらしい。


 だから川沿いに進めば、出口に行き当たる可能性があるそうだ。


 私とあおいは、彼の言う事に賭けると言う事で意見が一致した。


 私達は早速、川沿いを下る事にした。


 石津を先頭に、あおい、私と続きながら狭い通路を歩みを進めていく。


 所々で狭くなっている天然の通路は、永年堆積した石灰と天井から滴り落ちる水で、ものすごく滑りたやすくなっていて歩き難かった。


 時折、斜面が急になって川が迫ってくると、水の流れる音が轟音となって聞こえてくる。川のせせらぎなどとは違いかなり激しい流れの様だから、落ちたら激流に揉まれて助からないだろう。尤も、そこが川の淵だったとしても、助からないのは同じだが………。なにしろ私はカナヅチだからな。


 私は少し足を竦ませながらその狭い通路を通り抜ける。


 前を歩くあおいは少し緊張感が足りないのか、無防備に歩みを進めていて、傍目で見ていて少々危なっかしく見えた。


 ふと先頭を歩いていた石津が歩みを止めた。


 その先の洞窟の壁に亀裂があり、その間から水が滲みだして、通路を横切る様に小さな川が出来ていた。


「あおいさんにしのぶさん。この先は非常に滑りやすいですから、慎重に進んで下さいね」


 石津は私達に注意を促して、小川に足を踏み入れた。


 川はとても浅いようで、石津が履く靴の底ぐらいの深さしかないようだ。


 直ぐに私が彼の後に続き、あおいもすぐ後ろに続いた。


 しかし、今回私達はトコトン運が無いようだ。全員が小川に足を突っ込んだ瞬間、再び地震が起こり、先程揺れた以上の大きな揺れが私達を襲った。どうやら先に起こった揺れはこの揺れの前震だったみたいだ。


 何とか揺れを耐えようとその場に足を踏ん張るが、足場の悪い所でバランスを保つのは難しい。結局三人の中で一番持ち堪えそうなあおいが、真っ先にバランスを崩して足を滑らせる。


 私は慌てて彼女の腕を掴むが、今度は私がその負荷に耐えられなくなってバランスを崩すと、今度は石津が私の腕をつかんだ。


 しかし、同じように足場の悪い石津が二人分の体重を支えられる筈も無く、三人とも下を流れる激流目掛けて小川を滑り落ちていく。


 滑り落ちて行く最中、石津が私達に二種類の強化法術を掛ける。一つはお馴染みのシールドだが、もう一つが何の法術かは見当つかない、何しろ初めて掛けられる法術だったから。


 それにしても、石津は思っていたほど冷徹では無かった。


 咄嗟に私の手を掴んだ時はほぼ反射的だったが、その後も私の手を振り解く事無くにしっかりと握っていた。手を離せば、最低でも自分だけは生き残れる筈なのに。

 もしかすると石津は、自分だけの為には冷徹に振舞えないのかも知れない。


 石津の事であれこれ思考を巡らしているあいだに激流が迫って来て、覚悟を決める暇を与えられる事なく激流に放り込まれた。


 私は祈る。――――願わくば、溺れ死ぬ前に岸へ打ち上げられますように。

 

 


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