第3話 アシッドガン

 件名、明日の朝。

 本文、事情により右手が使えないため撃たないでくれると助かる。

 連絡先を交換しておいてよかった。 これだけの意思を伝えられることがどれだけ有意義であるか、僕は痛感していた。当然いつも撃たないでくれると助かるのだが、今回ばかりは話が違った。二発来られたらもう避けられないのだ。それを彼女とのじゃれあいのような時間にされてはたまったものではない。

 だがそのような短文で、果たして彼女は踏みとどまってくれるだろうか。不安は募るばかりだが、致し方ないだろう。僕は駅への道を歩き始めた。

 もはやソナーのように命輪の位置がわかる。大人でも命輪を持つものいるようだが、町で見かけるぶんには大した命輪ではなかった。だから彼女の居場所はすぐにわかる。

 右手を握る。そして開く。いつもであれば、ここにひとつの銃弾がある。果たして今日はどうだろうか。

 なんにせよ手はまだ痛かった。ガーゼを替える際見たが、まだ傷の修復すらままならない状態だった。覚えてはいないが、深夜二時ごろに起こされているため、あまり回復していないことは想像できた。いや、むしろ夢だと思いたかったというのが本音ではあるのだが。

 まさか酸の能力を持つ命輪があるとは。受けられないのであればどうやって戦えばいいのだろう。ほかにも強力な命輪をもつものもいるはずだ。敵の殺意は強烈だったが、愛未のものより著しく大きいわけではない。やはり、僕も銃を取るしかないのだろうか。愛未ばかりに任せてもいられない。

 とはいうものの、今の右手であれば銃弾のエネルギーを止めただけで激痛が走るだろう。もとより非常識的な能力とはいえ、止めているのは手であることに変わりはない。

 明確な理由ができるまでは、手袋をつけて今まで通りの戦い方をしようと思う。

 父親の部屋にあった手袋は薄いなめし皮と樹脂でできている。酸に耐性があるかは不明だが、気休めにはなるだろう。今日から僕が身につける父親のものはふたつになった。僕は今更になって、この手袋を今日つけて行かなかったのはなぜだろうと思っていた。

 それが何の痛みもないということは、彼女は撃たなかったということだ。事実として、銃弾は手に収まっていない。

 僕はほっと一息つくと、通してきた射線をたどって彼女を探す。強い命輪は遠くからでもよく見える。僕は彼女の姿をみとめると、その銃口がまっすぐこちら向いていることに気がついた。

 左手を胸の前で閉じる。開くとそこにひとつの銃弾がある。彼女は分かっているんだか分かっていないんだか。ひとまず気を遣ってはくれたわけだ。

「今日も死んでくれないね」

「ああ、まだ死んでやるものか」

「ふーん、つまんないな。でさ、その手、どーしたの」

「昨日の夜やられた。命輪使いだった」

 彼女のいたずらっぽい笑顔が、その瞬間に凍りついた。

「どんなやつ」

「顔まではわからないけど、僕の家のガラスを貫通してきた」

「貫通って、あなたの家って強化ガラスにしたんでしょ」

「そうだよ。銃弾ひとつ分の穴を開けて、通過してきた。おそらく、酸だと思う」

 ここまで言ったとき、愛未の険しかった顔から不意に力が抜けた。

「だめ、そいつは……」

「そいつを知っているのか」

 その表情を見る限り、知っているというだけではなさそうだった。言う必要があることがわかっても、それを言えないだけの恐怖があるのだろう。

「待って、今、落ち着くから」

 深呼吸をする。始業までは時間があるため、近くの喫茶店へと促す。今日は保健室で治療を受ける予定であり、少々の遅刻はするつもりだった。

 いつもは朝食をとらないから、今日くらいはと朝食セットを頼む。愛未はまだ声が出ないようで、以前好きだと言っていたカフェラテを頼んだ。

 とりあえず落ち着くのを待つ。いつもの恐れ知らずな雰囲気がもはや存在せず、ただ何かに怯えるような表情。僕は初めて見たそれに対し、正直なところ窮した。

 敵のことを知らなければ、身を守ることもできない。僕はひとまず、彼女も命を狙うひとりだということを忘れることにした。

「なるみ」

「……大丈夫、もう少し待って」

「ああ、僕もあいつから身を守らないといけない。話を聞かせてくれ」

「うん、わかってる」

 深く息を吸い、吐く。そうして顔を上げた彼女は、いつもの柔らかく冷たい瞳に戻っていた。僕は少しだけほっとした。

「奴は唐木千種。背の高い男で、目つきがやたら鋭い。性格は最低な男だけど実力は本物よ。射撃の実力はここらでは多分頭抜けているし、あなたみたいな受けの力も使う。前に私の居場所だったところは、奴ひとりにみんな殺された。中には私を育ててくれた、命輪使いの師匠もいた。命輪も力も、みんな奪われたわ」

「僕はそいつの攻撃を受けた。おそらく今後も狙われると思う。すまないが、奴の力を知っている限り教えてくれないか」

 そのつもり。愛未はそう言って口の前で手を組んだ。

「奴の持つ命輪のひとつは、発射された弾に酸のような性質を持つ膜を形成するの。命輪の力の中には、実在する物質に近い性質を銃弾に付加するものもある。その様子じゃ、あれを掴んだのね」

「そう。正直まだすごく痛むよ。もし命輪の力がなければ、痛みだけでどうかなってた」

「そうね、あなたの場合強化ガラスを通過するときに量が減ったのが幸いしたのかもね。本物の酸と違って表皮で止まるから、それで十分軽減されるわ」

「今度奴と会ったら、その時はどうすべきだと思う」

「戦うのはだめ。経験が違いすぎる。それに今となってはどんな命輪を手にしてるかわからないから、避けて通るしかない」

「あの殺気はいくら気を抜いててもわかるからな」

「それに奴は恐ろしく惨忍よ。人を狙う時はわざと急所を外す。より苦しみが続くような場所を選んで、そこを正確に狙い撃つの。もちろん、必ず死ぬような場所。だから私の師匠は、この世の終わりのような激痛の中で死んでいった」

 奴にこれ以上狙われるようだったら、覚悟を決めなくちゃいけない。そう言って彼女はカフェラテに口をつける。彼女がこれだけ怖れる相手だという事実だけでも、危険な相手だということはよく分かった。

 数分の間、二人の間に沈黙が存在する。制服を着た男女が九時過ぎに喫茶店にいることが既に健全とは言いがたいのだろうが、こういう状況であるため致し方ない。僕はうまく使えない右手でパンを食べながら、彼女が気を取り直すのを待った。

「ねー」

「なに」

「そろそろ行こーよ」

「大丈夫なのか」

「うん。まだ怖いけど、学校にはいないから。奴がここに来る目的はひとつ、強い命輪よ。この街は数世代に渡る命輪使いとかもいるから、継承を終えた大人の方が先に狙われるはず」

「そうか、なら行こう」

 ちょうど僕も食べ終えていたため、すぐに出ることができた。

「ねー、正親くん」

「なに」

「もし私が奴に狙われたら、助けてくれる?」

 それは意外な質問だった。だが答えは決まっていた。

「当たり前だ。君にだって、叶えたい願いがあるんだろう」

 あっけにとられたように、愛未は目を丸くした。だがすぐに柔らかな表情に変わった。

「ありがと。正親くんはやさしーね」

「僕に何ができるかはわからないけどな」

「気持ちだけで十分だよ」

 そうして二人は一時間ぶりに通学路を進み始めた。この辺りは大通りがなく人が少ない。だからこの殺気は、あまりに危険なものだった。

「ほう、頼もしいじゃないか」

 近い。真後ろだった。彼女を狙ったその弾は僕のもとへ吸い込まれていく。僕は歯を食いしばって右手を出した。開くとそこには銃弾がある。痛みは不思議と感じなかった。

「お前は、唐木」

 愛未は硬直していた。懐に手を伸ばす右手が、動かないようだった。

「ああ、私はそこのお嬢さんに用があってね。鷹蓋じいさんの愛弟子、取り逃がしたのは不覚だった。なにせ一番の命輪は、彼女に受け継がれていたのだからな」

 おい、少年。背の高い男は、少年を見下ろす。

「貴様の能力は把握した。弾を集める能力、弾をつかむ能力。有用だが、酸を持つ私では相手が悪い。逃げるなら、今のうちだ」

 僕は唐木を睨みつけながら、素早い動作で手袋をつけた。正直を言えば、大きすぎる殺気ではない。唐木も言う通り、愛未のものも相当強い命輪なのだ。

「逃げるものか。僕はすべきことをする」

 そうか。唐木の口が歪む。

「であれば、ここで死ね」

 三発の銃弾が、今度は僕をまっすぐ捉えた。発射速度が異様に速い。そもそも僕は集めた銃弾を手で止める都合、三発以上の弾は避けるのが困難になる。だから危険だった。

「はあっ!」

 二発を握ってすぐ離したのち、三発目の場所を読み体を動かす。手袋は予想以上に頑丈なようで、右手の傷の痛みのほかは無傷だった。ブレザーが焼き切れる。これが肉体にねじ込まれることを想像するだけでぞっとする。だが、下がる訳にはいかなかった。

「愛未、いけるか」

「う、うん。大丈夫。…………いける!」

 そこからの愛未の動きは早かった。銃を出してコンマ五秒の間に二発叩き込む。

「お嬢さん、どこを狙ってる?」

 銃弾が来る直前。唐木が射線をなぞるように手を動かすと、弾はそのように軌道をずらされる。正確に心臓を狙ったはずの弾は斜め後方の壁に突き刺さった。

「あなた、それは亮治兄ちゃんの」

「ああ、奴では使いこなせていなかったからな。命輪も喜んでいるよ」

 その隙に僕が接近し、仕掛けていく。まずは低い位置の的を狙い、避けづらく小さい攻撃を……。

「甘いねえ、君」

 手のひらをすっと動かす。それは僕の拳の未来の軌道を示した。僕はとっさに拳を止め、真後ろに飛び下がった。

「彼は知らなかったようだがね。この能力で逸らせるのは敵の銃弾だけじゃないんだよ。あともうひとつ」

 そう言って右手の銃で僕を狙う。それを受けなければ体はずたずたになってしまう。

 だが軌道をそらしてまで僕の心臓に向かって来る以上、今の僕では容易に止めることができる。そのはずなのだ。

 だからなぜ、僕の左脇腹に突き刺さったのか、わからなかった。

「自分の弾も逸らせるんだよ。なあ、私の弾が当たるということは、どういう意味かわかるよな」

 わかる、などというものではない。弾自体は骨には当たらず腹斜筋で止まったが、痛みはもはや焼けた鉄に当てられているようだった。

「正親くん!」

「ああ、大丈夫だ。目は開けられる、体は動く」

 うそだった。ここから立ち上がるときに発生する痛みは、僕の想像を絶するものだろう。仮に立てたとしても、正気は保てるか、直前のように仕掛けることができるか。全くわからなかった。

 愛未の口が動く。それは痛みで鈍感になった耳では聞き取れないほどの小さな声だった。

「許さない。あなたは、私からどれだけのものを奪うの」

「ああ、腰抜けお嬢さん。まだいたのか。今 ならまだ、見逃してやるかもしれないよ」

「何を言ってるの。あなたはここで死ぬのよ」

 リロードは終わっていた。三発撃ったのち距離を詰める。僕の力と違い、回避と併用すれば空いている左手一本で捌ききれる。だからすぐに攻撃に転じてくるだろう。

 愛未は二メートルの距離まで詰めると、狙いすました一発を見切って撃ち込んだ。体の右側に立ち、左手を封じて攻める。だが唐木もほとんど隙を見せず、臓器を狙って射撃を繰り返す。曲線軌道を描く銃弾は読みづらく制服はもはやぼろぼろになっている。目に見えた傷の差は、そのまま技量の差だった。

 僕は愛未がここで負けると思った。だから必死で起き上がる。筋肉が緊張するたび、燃えるような痛みが押し寄せる。それでも、いい気付にはなった。

「下がって!」

 両手に弾が収まる。ひとつは唐木のもの、もうひとつは彼女のものだった。

「私、できるから。正親くんは休んでて」

 声は震えていた。彼女は一歩下がると、飛んできた弾丸を最小限の動作でかわす。その目は落ち着きを取り戻しつつあった。

 つまるところ、この七条愛未という少女についてよくわかっていない。教室では八方美人を演じていて、それによって一定の地位を得ている。だが僕の前でだけは危険人物なのだ。隙を見せると本当に彼女は僕を撃つだろう。

 そして最もわからないことは、彼女の命輪の力だった。

「鷹蓋を殺したのはお前の弱さだ。少なくとも、当時の私では無謀な賭けだったからな。感謝しているよ」

「もう、喋らないで」

 そういうと少女は、まっすぐではなく少し角度をつけて撃ち始めた。発射位置を常に変え、回避の合間に撃つ。さすがに避けるので手一杯であり、照準を定めていない弾ではまだ劣勢を覆したとは言えない。

 だが、様子がおかしいのは唐木の方だ。弾が当たり始めたのだ。左手で捌いても、体から離れずジャケットを切り裂く。唐木は不敵な笑みを浮かべ、口を開いた。

「ふふっ。そうだよな、貴様には見えるもんなあ」

「そうよ。あなたの弾は当たらない。私はあなたの死角がわかる。だからあなたの負けよ」

「笑止。知っているぞ。貴様、見えるだけだろう。いままでは必死で避けていただけだ」

 ここまで聞いてわかった。彼女の命輪の能力は、銃の射線を視覚的な情報と思ったけどして見ることができるのだろう。だからどこからでも僕を狙うことができたのだ。

 だが、唐木の言う通りそれは見えるだけなのだ。避けるので手一杯になる。僕は彼女の後ろで、痛みをこらえながらうずくまっているしかなかった。目を閉じて歯を食いしばっていなければ、意識は消えていくだろう。

 そこからはもはや息継ぎの暇もなくただ銃を撃ちあった。リロードは同時だ。そこに隙を生じさせてはならない。残弾が少ないのは愛未の方だろう。だからこのまま進行するのは非常にまずかった。

 僕は先程から何度も、唐木の弾が自分に向かうよう試みている。だがその軌道は寸分たりとも逸れることはない。これはおそらく、左手の軌道変更で直線に戻されているのだろう。痛みによる集中力の低下で、僕の力も弱まっている。一発だけであれば、逸らせるかもしれない。だが機を誤れば、彼女の命さえ奪いかねなかった。だからもう、声を出していた。

「なるみ、少し離れる」

 なるみはそれを見てひとつ頷く。そして先程より鋭い目つきで、眼前の敵を見据えた。

「おいおい、彼氏さんは逃げちまったな」

「言っていればいいわ」

 僕は重い体を引きずって、愛未から見て左側の廃墟ビルの階段を登る。これで決めなければ、おそらくふたりとも助からないだろう。一秒でも早く辿り着かねばならなかった。

 腹筋に残る銃弾は出血を伴い、徐々に足の力を失わせる。一歩一歩が登山のように険しい道のりだった。

 やっとのことで二階の窓にたどり着く。ここなら問題ないだろう。僕は窓から外を見た。

 彼女は戦っていた。一発も当たってはいけない弾を全てぎりぎりでかわし、動き回りながら逸らしきれない弾を撃っていく。その表情は鬼気迫り、毛ほどの余裕がないことを示していた。

「もう見切ったわ。お前の攻撃は当たらん」

 そう言って容赦なく連発する。その弾は地肌に当たると赤く爛れ、強烈な痛みを与える。もはや制服は意味をなさず、傷口が見え始めていた。痛みも当然あるだろう。だがその目は希望を失わず、敵だけを見ていた。

 僕は手を挙げた。狙いをずらすには片手で十分だったからだ。

「これで終わりだ」

「まだ、まだよ」

 唐木が銃を構える。愛未はおそらく最後であろう弾を撃った。左側から心臓に突き刺さるように狙いを定める。

 無駄なことを。唐木は笑みを隠そうともせず、その軌道を逸さんと手を動かしトリガーを引く。避けられない。そんな際になって僕は、自分の体重を支えられなくなった。

 座り込み目を閉じた僕は、発射音を聞いた。愛未が、負けた。嫌な思考がよぎると僕は、真下の光景を見るのが怖くなった。だが、見なければならない。僕は窓から手を伸ばしながら、力を振り絞って顔を上げようとした。

 発射音がひとつ。僕の体は動かなかった。せめてもの合図として、僕は手を出し続ける。

 手を握る。

 そして開く。

 間違うはずのない感触。そこにはひとつの銃弾があった。

 僕はふっと息をつくと、思考が闇に溶けていくのを感じた。

 そこは闇の中だった。僕の肉体はない。あるのは小さな光だけだった。傍には僕の何倍も大きく、そして優しい光。おそらく父親のものだろう。

 正親瑞庵。十歳の時に僕のもとを去った父親は、自身のことを何も伝えてくれなかった。だから僕は、その光に何かを言ってほしかった。

 光はこちらに近づいてくる。僕はただ、その暖かい光を浴びていた。

 大きな光の中から、小さな光が向かってくる。僕はそれを受けた。それはひとつの記憶だった。自分の中にあったものを、父親が見せてくれているのだ。

 それが何であるか、今はわからない。でも次起きたとききっとわかると思う。

 だから僕は、この夢から醒めなければならなかった。どうせ病院に行く必要はある。あてならあるが、それにしても時間はない。

 強く目を閉じる。そして開く。そこは元どおりの廃墟だった。

「よかった、起きた。あなたのカバンにメモがあってね、病院の場所が書いてあったから連絡しておいたの。もう十分くらいで来るはずよ」

「ありがとう、なるみ。勝ったんだね」

「あ、当たり前でしょ。あなたを殺すまでは、死ねないんだから」

「そうだな」

「ねー、正親くん」

「辰矢が、いいかな」

 ふふっ。愛未は笑う。その頬は安堵に濡れていた。

「こんな時に何言ってんの。真剣な話よ」

「ごめん。それで、なんだい」

「あなたがいなきゃ、戦えなかった。ありがと、辰矢」

 僕はぼろ雑巾のような体でその言葉を受け止めた。生き残るため、今はただ互いが必要だった。

 だからこそ、頼むのは僕の方だ。

「また戦って、くれるかい」

「もちろんよ。辰矢が私以外の誰かに殺されるの、やだし」

 ちょっと膨れた顔で言う愛未は、小さな子供のようでもあった。

 下が騒がしい。どうやら人が来たようだ。僕は安堵の中で、眠りにつくことにした。傷もそうだが、身にのしかかる疲労が限界まできている。

 救急隊員と思しき人と愛未が話しているのを見たのを最後に、僕の意識は遠くへ行っていた。

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