怒っている人を見たことがある

酷く理不尽なことで怒っていた

よくあることだ

時間に遅れた

何か失敗した

とにかくよく怒る

まるで花火のようだった

連発して打ち上げられた花火は

大きな光の輪を打ち上げて

遅れて怒号が来る

でも何かどうにもならないことに対して

怒っている人を見たことがなかった

何かを変えたい

こんな世界は受け入れられない

私たちは平等だ

そう声高に叫ぶ人を世界は取り上げない

何か理由を付けて

英雄にしたがる

純粋な声を聞いたことがない

私は世界を変えられないらしい

私は蝋燭の火だ

風が吹いてさようなら

反抗したい

劫火になりたい

純粋な炎でありたい

その炎を吹き消すような世界は滅んでいい

私は英雄になんてなりたくない

炎でありたい

ただそれだけ

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