時は、

山本 風歩

時は、

何となく、限りなく続くと思っていた。



でも、このありふれた時間が途絶えるのは、私が思うより意外に早いのかもしれない。



有り得ない話、今がずっと「今」で、動く時間が止まっている。


そんな今を過ごしてきた気がするの。



でもそう思ってふと怖くなった後に、過去の自分は今を生きている訳じゃないって思い出す。


確実に一秒一秒、私の「今」がなくなって行く...。

少し考えれば分かる答えでも、少し考えただけじゃあ感じるのには足りない。




でも、たまに気がつくの。


ああ私って駄目だなあ、と思うとき。

何しているんだろうってとき。

言いたいことが言い出せないとき。

やろうと決めた事も、結局やらないとき。


まだまだ沢山あるのだけれど、

こうしているうちにも知らないうちに時が経ってて、もうすでにこうしておけばと思っている。



歳を重ねていくのは、過去の今を過ごした証拠。

記憶は薄いのに、確実に刻んでる。



日々歩んでいく足跡が増える「今」しか過ごせない私だから、もどかしくて嫌なのかもね。




ねえ、あなたもそうなのでしょう?



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

時は、 山本 風歩 @Fuaru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る