1-14 戦闘中における”コミュニケーション”障害
「格ゲーのようなもの」だと恐妻家のドイツ人は言った。戦闘用スーツは自動的に使用者のアクションを認識し効果を最大限に高める。蹴りも殴りも最適化され最もダメージを与える動きに補正する。そのため、現代の近接戦を専門とする兵士の仕事は各状況ごとの自らが繰り出す攻撃の選択であった。ダンベルの上げ下げやジム通いの習慣は未だに必須だったが、従来のようなきついトレーニングは過去の産物となり、兵士は十分な休暇を確保することができた。戦闘のカジュアル化が進んでいた。気軽に参加できる殺し合い。この技術の進歩は共同体派・反共同体派双方に都合が良かった。
プログラムを動かしていようが、動かされていようが、どうでも良い。大事なのは敵を殲滅することだ。目的の遂行、目に見える結果、求められているものはこれだけで、その過程には誰も関心を払わなかった。
リーザがスタングレネード弾をフロアに投げ込むと一気に光の爆発とともに混乱が訪れた。7階のエレベーター付近に警備員が2体いるはずだったが、すでに戦闘が始まったため規定の巡回ルートから外れ、侵入者を排除する体勢に切り替わっていた。このビルは10階建てが対になり、橋渡しされている。大した広さはなくフロアの制圧そのものは容易だった。問題は警備員で、警戒態勢が敷かれてから様相は一変し、驚くべき速さでこちらの動きを読み、ひるむとためらいなく銃弾を撃ち込んで来るのだった。弾切れになると即座に近接攻撃に入る。「上等な」兵士だ。彼らの着用している戦闘用スーツは日本製のものだったが、まだ実用段階に至っていないベータ版だとのちにわかった。
(試されたのか)真宮はさらに苦々しい思いを噛み締めていた。青樹と會田が提供した見取り図に描かれていた隠し通路を通り、リーザたちは先に7階に到達していた。
彼には実際戦闘センスがあった——身体の扱い方を知っている人間だったのだ。おおよそ相手の動きが予測できてしまう。目元を覆う軍用ミラーゴーグルを飛ばしてしまえばしめたもので、目線を追えば相手方の得意な戦闘スタイルがわかってしまう。下手をすればシミュレーションよりも簡単だった。慣れ親しんだ感覚だった。「錠丹、後ろ!」急に名前を呼ばれて振り向くと警備員が彼の側頭部に蹴りを入れる寸前だった。しかし軌道は大幅に外れ、敵はそのまま横に吹っ飛んだ。
「全方位に気を配れ」警備員を処理したリーザは全く息を乱すことなく、廊下の向こう側を覗きながら言った。
「君、随分”選択”がうまいな。経験者か?」
「いや……でも奴らの考えてること、ワンパターンじゃないですか」
「私にはわからんな」
リーザが大きくため息をつく。「今までこんな戦い方をする奴を見たことがない。こう言っては時代遅れかもしれんが……ロボットのようだ」
戦闘用ロボットの発展はめざましく、猪を模した自爆用装置はとりわけ評判が良かった。主に地上の広い範囲内で運用がなされていた。彼女はロボットとの対戦も経験していたようだった。
「ロボットに人間の小賢しさを足したような感じだ。嫌な感じだね。まあいい、亥庵に早いところデータの入手を急がせよう」
7階の清掃完了を告げると、待機していた青樹が天井からぎこちなく降りて来ようとした。数mの高さに戸惑っていたので真宮が手を貸してやった。友人の挙動を見ると非現実の中に現実が入り込んだような奇妙な気分になった。彼の脇腹は縫いぐるみを思わせる、つまり自分のものとは違う厚みがあった。「運動しろよ」そんなことを言う余裕はなかったが。
「リーザさん?初めまして。では」
青樹はさっさと隠し部屋Cに繋がる通路に赴こうとした。
「青樹!」
「何?」
青樹が足を止める。
「気をつけろよ……」
「もう敵は片付けてくれたんでしょ」
青樹が微笑んだ。いつもの皮肉の影はなかった。ごくまれに彼のこんな顔を見ることがあった。綺麗なコードが書けた時、何か外国の小包が届いた時や、真宮と初めて会った授業の後、手首に何も埋め込まれていなかったのを発見した時。何かが滞りなくうまくいった時の笑みだった。
彼は小さくひらりと手を振ると廊下の向こうへ去っていった。
「スムーズに制圧できましたな。あとはデータの奪取だけ。まあ、初めての現場にはふさわしかったですね」
ヘルマンと慧理、他テロ組織の兵士たちは4階で待機していた。會田は無事部屋Aのデータ解析を終え、5階の部屋Bに取り掛かっていた。「全ての分散されたデータを集めなければ閲覧ができないようになっている仕組みです。あと数十分もあれば完了します」會田の安堵がにじみ出た声色に、慧理は業務の終わりを感じていた。終わってしまえばなんてことはなかった。あとは帰るだけ。
「ヘルマンさん、この仕事が終わったら国に帰ってしまうんですか」
「んー、ちょっと観光してから帰るであります。リーザが浅草に行きたいって言うんで。人形焼を大量に買っていくとか言ってます……あんな糖分過多なもの、体型維持に差し支えるであります、困ったもんです。俺はまたGoogleに戻って、スパイ生活を続けるのです。ああ、胃が痛い」
「強そうな奥様ですよね……でも、憧れちゃいます。素敵です。私もバスタイムを楽しんでみたいです」
「リーザはまー気が強くて……そこが可愛くてたまらんのですが……彼女は俺の代わりに、我々が所属するテロ組織の軍事部門を統括しているのであります。頭が上がりませんぞ」
「そうだったんですね。あの、でも辛かったらちゃんと言ったほうがいいですよ」
「何がですか?」
「毎晩……その……」
「リーザにされて辛いことなんて!」
「あっ……。そうですよね……えーと、會田さんはそろそろ終わったかな?
會田さん、様子はどうですか?」
なかなか通信が繋がらない。ディスプレイに表示された音声マークの向こうで途切れ途切れにノイズが流れている。
「おかしいな……私の端末が悪いのか……」
「いや、俺のでも同じ状態です」
旅行の際、山奥に行くとこのような状態になる時がある。電波が乱れているのだろうか。都内で電波が途切れるというのは、地下鉄の一部のエリアくらいのものだが……
「會田さん?大丈夫ですか?」
返事はない。
ヘルマンのよく動く額がこわばる。
「會田殿」
ノイズがだんだん大きくなる。ビープ音が混じる。「會田さん!」よく聞くと吐息のようなものが聞こえる。「何かあったのか」「わかりません……」もはや安堵は感じられなかった。機器類が崩れる音がした。「返事をしろ!」ドイツ人が断固とした口調で叫ぶ。何も起きなかった。
「まずいですぞ。これは、非常にまずい」
慧理はとっさに青樹との通信を確認した。
「先輩、大丈夫?」
「うん」
通信は途切れた。あちらが切ったのだ。このことに関して色々考え込む余地はあったが、慧理は頭を振って雑念を追い払った。
ヘルマンが立ち上がって階段の向こうを見上げた。その瞬間、階上からまばゆい光とともに猛烈な勢いで粉塵が吹き出し、彼を覆い隠した。
「あっ……!」
慧理の頭上にも濃い灰色の塵が植木鉢の破片とともに舞い落ちてきた。目が開けられない。生暖かい埃が咥内に張り付く。「げほっ」喉が拒否反応を起こす。手首を力強い手が掴んだ。上へ上へと引っ張ってゆく。「助けに……」ヘルマンの手だった。慧理は彼に従い、5階へと階段を手探りで登った。
慧理の手のひらにプラスチックのレンズのようなものが押し付けられた。指先で探ってみると、柔らかいゴムが薄いプラスチックに沿って据え付けられている。暗視ゴーグルかもしれなかった。目の周りにそれを吸着させ、こわごわ瞼を開けてみると、収まらない塵芥の雲の中蛍光色の緑に発光する男の背中があった。心拍数、空気中の汚染度合いがバーとなって伸び縮みしている。
視界の片隅にテキストメッセージが表示される。
『あなた達 敵 俺達』
このフロアにはいくつかの生体反応があったが、動いているのは5つのみだった。誰かがこのメッセージを送っている。その「敵」はこちら側に挟み撃ちされているということだろう。
『1匹』
『人型 武装なし』
(武装なし?)
しかし、現状の説明がつかない。歩くたびに瓦礫が靴の下で砕け、破壊がそこかしこに跡を残しているのに、武装なしとは信じがたいものだった。なにか柔らかいものを踏んだ。こちら側の兵士の脚が灰にまみれて転がっていた。
『生体反応確認 人間』
ぬるい風がかすかに頬をなでた。途端に視界が爆風とともにLED色の明瞭になり、天井裏の配線が切れてコートを引っ掻く。今度はよく視えた。黒い影が長い廊下の中央に一つ、その向こうにリーザの赤毛が風になぶられている。なぜだろう、こちらの有利は配置、人数から見ても明確なのに、もう勝利が決まっているように思える……
その影の勝利が。
慧理はみぞおちに強い衝撃を感じた。走っている車から投げ出されたかのような浮遊感を感じ、気づくと壁に突っ込んで目の前が崩壊していた。腿に鈍い痛みを感じた。何が起きたのかわからなかった。起き上がろうとしても、動けない。崩れた壁が肘から先を重く塞いでいた。銃、銃はどこだ?脚を動かす度に左の腿が痛みを訴える。知ったことか!めちゃくちゃに身体を動かすとのしかかっていた瓦礫が別の方向にごろりと傾き、また塵が晴れてきた。テキストメッセージ。
『lese』
え?
慧理の右頬に熱い衝撃がまた響く――と思われたが、すぐ右の壁に衝撃が逸れた。軌跡を風が追う。どこかにぶつけた脇腹が痛む。泣きそうだった。痛みではなく、戦闘がまだ続いていることに。もう終わりだったじゃん。もう帰るって言ったじゃん。身体はだるく頬の裏側にちくちく塵が刺さり、口の中が古い埃の味でいっぱいだった。この崩壊の中に一人きりだった。しかし、次の瞬間には現状を突破する方法を考えなければならなかった。
「脚撃って」
先輩!
逃すまいと袖口を必死でつかんだ。「リーザさんは向こう」また粉塵が流れてきて、何も見えなくなる。真宮の手が慧理の右手を握り、どこかへ消えた。慧理は泣きそうだった。今度は彼の優しさに。この危うい瀬戸際でも手を握ってくれる余裕に感嘆するばかりだった。そうだ、今は目の前のことに集中するんだ。あの影の脚を撃つ。相手は人間だ。転ばせてやる!
『lese』――読め。
真宮は本当にテスト当日が来てしまったような気分になった。
(この暗視ゴーグルのテキストメッセージ、翻訳に対応していないのか……!)
一般的な単語程度なら辞書無しで読めた。複雑な文章となるとインターネットの力が必要になった。ドイツ語は難しかった。普段なら左手首の統一デバイスの力を借りて楽々と読めたがこの状況では不可能だった。このテキストメッセージはグループチャットの体裁をとっていた。
さらにこの影の思考を読めというのか。相手は生体反応からして間違いなく人間だった。奴は人間の俊敏さとは一線を画している。とにかく動けなくすることが先決だったが、どう考えても影の蹴りの速さを見て避けることは無理だった。予測しようと試みてもこの粉塵では影を視認することすら難しい。
何が目的だ?俺らを殺すことか?
真宮は相手の行動を記憶を頼りにリプレイしてみる。最初の攻撃はあちら側、おそらく崖内慧理に下された。次に彼女にもう一発蹴りを食らわそうとしたが、俺が軌道をなんとかそらした(まぐれだった)。標的は俺になり、今もこうして後頭部をふっ飛ばされようとされ、すんでのところで避けた……
奴は無力な者をターゲットにしているのではないか。今こうしている間も崖内慧理を探しているのだろう。狡猾だと罵ることは簡単だが、効率的だ。ターゲットにされる者を強い者が庇うことになり戦力の均衡が崩れる。彼女が動かなくなったら、次は俺が殺される。
奴の出す攻撃さえ読めれば……目線さえ覗ければ可能性はあるが……
まず慧理に一言。『>えり 狙われている』
私は狙われているらしい。改めて強打した背中が痛み、汗がじわりと皮膚を流れた。
すぐ近くで銃声が3回。ヘルマンが影に攻撃したのだろうが、外れている。
私が狙われているのなら囮になるべきだ。
『私が囮になります』
『>Eri Schuss der Sprinkler』
何故……
彼ら2人と意思疎通ができないことを悟る。直接話すしかないが、どこにいるのかさっぱりわからない。
影はなぜ自分を粉塵の向こうから的確に見つけるのだろう?埃の臭いにまみれてもなお相手を見つける優れた嗅覚を持っているのだろうか?会った事もない相手の臭いなどわかるはずもないのに?
慧理は答えを知っていた。
自分も相手の位置がわかるからだ。
その影に糸が引っ張られるように、慧理の皮膚感覚が相手の方向にざわつくのだ。
圧倒的な力の差で、その影に勝つことはできない。だけど……
慧理は足元のコンクリートの破片をつま先で蹴った。鼻先にあの影の風圧を感じる……一か八か、握りしめていた直径1mほどの曲がった太い鉄材を影の方向に思い切り突き出す。
肉の手応え。
一瞬影の動きが止まった。
引き金を引く。脚に…当たっていない。外れた。影がもがく。貫通しているのかもしれない。もう一度引く。何故一発で当たらない!一心不乱に指先に力を入れ続ける。影が目の前から鉄材ごと消える。逃した。
悔しさに胃から酸がこみ上げてくる。(やっぱり駄目だ、私は!)銃声が聞こえた。慧理のものではない。(ヘルマンさんだ)何か冷たいものが頰に当たった。たちまち痛いほどの水流がフロア全体に降り注ぐ。スプリンクラーが発動したのだ。
人工的な雨の中、影が立ち尽くしているのが見えた。心臓が大きく脈打ち、慧理は反射的に銃弾を影に撃ち込んだ。もうどこに当たろうが関係なかった。殺意が確かに存在した。影が身をよじると脇腹に刺さった曲がりくねった鉄材も連動して上下した。大昔のサイレント映画のように滑稽で、詩的で、次の展開を待っている登場人物のようだ。私が台本通り次のスラップスティックを提供してやる。そのまま死ね!影の身が大きく跳ねた。当たりだ。急に右手人差し指に強い抵抗を感じた。撃鉄が引けない。弾切れだ。
言いようの無い怒りがまた脳内を支配して、口の中には埃と酸っぱさが混じり合って、慧理は影に向かって一心不乱に走り出した。影の顔は伸縮性の黒い被膜に覆われて見えない。あれさえ破れば……
目の前がまたぐらりと反転し、胸ぐらを掴まれた。硬い濡れた床に後頭部が押し付けられる。壁の破片が二の腕に突き刺さる。
「違反だぞ」
声は影の口元から発されていた。ラテックスのような生地が口の動きに合わせて生き物のように動く。影の吐息まで聞こえて来そうな距離だ。
「君は保護を受ける権利が」
「うるさい!」
一体何を言っているんだ?慧理は影の腹に膝蹴りを食らわせる。「やむなしか……」影の手元に細く鋭いナイフがスライドされ、腕が大きく振り上げられる。武器を持っていたのか。刃物は正確に彼女の胸元に向かって振り下ろされる。スローモーションのように鉄がLEDを反射して、美しい軌道を描く。しかし胸元のコートを掴む手が一瞬緩み、反動を残しナイフとともに影が消え失せた。次に暖かなものが慧理の頰に密着する。
「もういい!」
影はいなかった。廊下の突き当たりにある窓が開いていた。
逃した。
「翻訳装置が機能しなかったのはこちらの不手際だ——君は同僚の訳もろくに見ていなかったようだが」
慧理を抱いたリーザが続ける。「班員の救出が先だ。おそらくあの影は2人いる」
(まさか……會田さんを……)
今のは救出を妨害するためだったというのか?
とっくにテロ組織の兵士たちは會田の元へ向かっていた。しかし司令塔を戦闘に巻き込んでしまえば指示はわずかに遅れる。私たちが異変に気付いた時には、すでにリーザ、真宮は影の対処に追われていたことだろう。會田のノイズにまみれた通信を思い出す。
もう、彼は……
慧理の背をナイフで切り裂かれたような冷たさが走る。
目的のデータはこちら側の記憶装置にほぼ移行が完了し、青樹は帰り支度を初めていた。アクセス管理の突破は高校の頃の暇つぶしを思い出させた。かなりのプレッシャーを感じつつやりきったことに関しては達成感を覚えていた。天井裏を這いつくばって進むのは埃がこすれて嫌だったし、旧時代のディスプレイとキーボードがいくつも並んでいるこの空間には少し戸惑ったけど。万が一僕が失敗していたらこの計画は無に帰した。だけど、今この瞬間、成功している!會田の記憶装置にもデータを送っておく。
「會ちゃん!終わった。念のためデータを共有しよう。今そっちに僕のを送ったから……聞いてる?」
そういえば、先ほどからノイズが絶え間なく続いている。「おい」いつまでたっても返事がない。「ねえ、何か問題が……?」
「……」
様子が変だった。何者かに妨害されているのか?
(気づかれたか……?)
あまり良い事態とは言えなかった。異変を思い過ごしと断定するには危険すぎる。しかし、今更反撃したところで情報はこっちに渡ってしまった後なので意味がない。最後のあがきなのだろうか?
「返事をしてくれ」
無意味な雑音。直後、階下で爆発音がした。まだ戦闘が続いているのか……
「がっ……」
ノイズに混ざってよく聞こえない。しかし、聞いたことのある声だった。
「會ちゃん」
「……」
「おい……!」
接触不良のような不完全な電子音。肉声が時々波間から聞こえてくる。
「い……」
「何?何を言ってるんだ?大丈夫か」
「ない……」
止んだ銃声がまた立て続けに大きくなってゆく。何かが起こったのだ。それもかなり、都合の悪いことが。
ここまで来て失敗なのか?もう計画の終了は目前なのに……
「そっち行くから、通話は続けろ!僕の方はもう終わった——」
「違う!!」
會田の割れた声が耳の中で反響する。「違う!違う……」
「何が!」
「俺じゃない!!」
「え?」
「逃げろ!青樹——」
天井裏から配線に特化したOAフロアの床に、何か転がる音がした。僕が機器類を落としたのだろうか。「そこから逃げろ!」青樹は状況が飲み込めず、とりあえず立ち上がる。「早く!」
振り向いた瞬間には、見知らぬ顔面を黒く覆った人物がいて、前頭部に尖った衝撃を感じた。星が散った。彼の意識は無意識の宇宙の中へ放り出されていった。
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