-7-「ご覧の通り魔女よ」
⑦
「ここは‥‥外!?」
あっという間に外へ出てきていることに
それに加えて先ほど自分たちが入っていた排水口の穴が、トッティがかろうじて入れる程度に小さくなっていた。
「あれ? ど、どうして?」
「おそらく“誰”かが“魔法”で創りだしたのよ。あの犬をあんな風にしたのもね」
「魔法?
「前にも言ったでしょう。魔法を理解すれば、誰だって魔法を使うことはできるって。もしかしたら、さっきみたいに空間を広げる魔法や合成の魔法を理解した“者”がいるかもしれないわね」
「それって‥‥」
魔女の言葉にヒカルは
「あ、あの‥‥」
難しい顔を浮かべている二人の間を割って、トッティを抱きかかえているナツキが声をかけてきた。
「ありがとうございます。トッティを見つけてくれて‥‥。そしてその…助けてくれたんですよね?」
「まぁ結果的にそうなったのかしらね」と
「それで‥‥。その…あなたは一体何者なんです? 明らかに普通の人じゃないですよね。さっきの出来事といい、化け物になっていたトッティを元に戻したりとか‥‥」
「あら、ヒカルから何も聞いていないの?」
「まだ詳しくは‥‥」
「ご覧の通り
「ま、マジョ‥‥魔女!?」
ヒカルと同じような驚きを見せるナツキ。
既に陽が山に落ちて行き、夕焼けのオレンジ色の日差しが
「ふふ。さて、ワンちゃんも見つかったことだし、今日はお開きにしましょうか。もう夕方だし、お腹が空いちゃった。早く家に帰りましょう!」
「あ、ちょっと待って‥‥」
山ほど
「今日は疲れちゃったから。質問とか詳しいことは明日ね!」
すると突然の眠気がナツキに襲いかかり、力無く身を崩してその場で眠り込んでしまった。
「ま、
「だって、流石の私も疲れちゃったし。この後に質問攻めされるのが目に見えて解ったから、ナツキには悪いけど眠って貰ったのよ」
「だからって‥‥」
「とは言っても、ナツキも
ずっとトッティを探して町中を走り回り、そして先ほどの出来事。
ナツキもそうだが、ヒカル自身も相当疲れていた。
それにゲーム機が破壊されてしまい、身体だけではなく心の方も
「よいしょっと‥‥」
魔女は安らかな寝息を立てるナツキを背負い、そそくさと歩き出した。その後を飼い主であるナツキを案じてか、トッティが追いかけていく。
「あ、
ヒカルはトッティを
「あそこ、一体なんだったんだろう」
そして
「‥‥そう。何も覚えてないの。それじゃ仕方ないわね」
ヒカルと魔女は今回の
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