わたくしを殺すとすれどなほやはり殺しかねつつものをこそ思へ
【読み】
わたくしをころすとすれどなほやはりころしかねつつものをこそおもへ
【大意】
おのれ(=自我)を殺そうとしてもやはり殺しきれずに思い悩むのであった。
【附記】
おおかたの仕事では自分らしさなど不要で、求められることを淡々とこなすのが理想であろう。そうはいっても我々は生身の人間であって機械ではないから、自分の感情から目をそむけてこれを顧みなければ必ずやそれに復讐されるであろう。
【例歌】
ながからむ心もしらず黒髪のみだれて今朝は物をこそ思へ 待賢門院堀河
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