うつくしき生き物にこそなりたけれ毛並つくろふねこまかなしも

【読み】

 うつくしきいきものにこそなりたけれけなみつくろふねこまかなしも


【語釈】

 ねこま(猫ま)――猫の古名。[参考:デジタル大辞泉]


【大意】

 うつくしい生き物にこそなりたいものである。されば毛並みをつくろうねこがいとおしいことである。


【附記】

 往時の「かなし(悲し/哀し/愛し)」の語義はいまより多岐にわたっていたようで、わたしも十分に理解しているわけではないが実朝(1192-1219)の歌などを手本にして一首詠んだ。

 過去にも同趣旨の作品を公開している。


【例歌】

 世の中は常にもがもななぎさこぐ海人あま小舟をぶねの綱手かなしも 源実朝

 もののふの矢並やなみつくろふ籠手こてのうへにあられたばしる那須の篠原 同

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