いま何を考へたるとひと問はばいまだ茂らぬ言の葉のたね

【読み】

 いまなにをかんがへたるとひととはばいまだしげらぬことのはのたね


【大意】

 いま何を考えているかとひとが尋ねるならいまだに茂らない言の葉という葉っぱの種である(と答えよう)。


【附記】

 いま何を考えているかの釈明を求められることがしばしばあるが、わたしは自分の思考を言語化することが苦手である。人間の思考は雲のようにつかみどころのない代物ではないのか。

 わたしは「言の葉」などめったに言うものではないと考えているが、ここでは韻律上の都合でその語を使用した。


【例歌】

 敷島しきしまの大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花 本居宣長

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