身はいまだわが世の主役にならざらし名脇役といふにはあらねど
【読み】
みはいまだわがよのしゆやくにならざらしめいわきやくといふにはあらねど
【語釈】
ざらし――…ないらしい。[デジタル大辞泉]
【大意】
この身はいまだわたしの人生の主役にならないようである。かといって、名脇役というわけでもないのだが。
【附記】
あなたがあなたの人生の主役たれ、との意見をたびたび耳にする。その主張は個人主義の時代に特有なものに見える(だから価値がない、とは思わない)。願わくば、かわいいわが身のために最高の晴れ舞台を用意したいものである。
【例歌】
この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば 藤原道長
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