あかねさす秋の夕日が天を衝くビルの谷間にしづみ入るまで

【読み】

 あかねさすあきのゆふひがてんをつくビルのたにまにしづみいるまで


【語釈】

 あかねさす――「茜色に鮮やかに照り映える意から、『日』『昼』『紫』『君』などにかかる」(デジタル大辞泉)。


【大意】

 秋の夕日が、天を衝くようにそびえ立つ高層ビルの谷間にしずみ込むまで。


【附記】

 見たものを即興的に歌にした嘱目吟である。短歌のオチをどうつけるかという頭の痛い問題に対して、今回は余韻を持たせるように善処したつもりである。


【例歌】

 茜草指あかねさす紫野行き標野しめの行き野守は見ずや君が袖振る 額田王

 茜刺あかねさす日は照らせれどぬばたまの夜渡る月の隠らく惜しも 柿本人麻呂

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