灰色の煤にまみれてうちひさす都に暮らすその人あはれ
【語釈】
うちひさす――「宮」「都」にかかる枕詞。
【大意】
灰色の煤にまみれながら都市生活に明け暮れるその人のあわれなことよ。
【補説】
私も都市生活者であり、つまりは私自身のことを言っている。
【参考歌】
しなてる 片岡山に
その
親無しに
さす竹の 君はや無き
飯に餓て 臥せる
その旅人あはれ 伝聖徳太子歌
家にあらば妹が手まかむ草枕旅に臥せるこの旅人あはれ 同
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