クの音は耳に親しむサの音は人の心に雲を呼ぶらし

 クのおとみみしたしむサのおとひとこころくもぶらし


 以前の職場でのこと。わたしは当時懇意にしていた後輩(男性)をさん付けで呼んでいたのだが、ある日その人から呼び捨てかくん付けでいいのだと諭された。


 というわけで、勘のいい方なら説明しなくてもわかると思うが、「クの音」とは……くんというときの「く」で、「サの音」とは……さんというときの「さ」。一音違うだけでこうも相手に与える印象が変わるのだなと思った。

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