15 お題 「腕時計、テーラー」

 私は先程までいた店で、亡妻がくれた腕時計を忘れた事に気付き慌てて戻る。

 店には妻と共に長年交流のあるテーラーがおり、新しいスーツを頼んだばかりだった。彼も私も高齢であるから、これが最後の注文だろう。

 時計の秒針が静かに鳴る毎、私達は終りへ向かうのだ。

 彼は私を笑って出迎えてくれた。





 深夜の真剣140字60分一本勝負

 @140onewrite様より

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

365話 ノス @tenpe

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ