第43話 怖かった

感情だからしょうがない。


毎年、帰省しているが

今年は、気がすすまなかった


両親が高齢で、親孝行のためと思い

帰るのだが



会話がほとんどない。


父親から受けた暴力の傷がまだ癒えていない。


母親は、頼むから仲良くしてくれと言われたが


「怨んでいる」

と言葉をついて出てしまった。


世の中に、親が子供を虐待するという

事件は多々あるけれど

これだけは覚えていてもらいたい。


「やった側は忘れても、受けた側は一生忘れない。」

ということを。


そして、それが、その後の人生にいかに、傷痕を残すか。


話は元に戻り、


「それは無理」と答えた。


母親の物悲しそうな顔。


自分としては

実家にいる間

波風をたてないように


何事もなく

時がすぎますように。


それだけだった。


父親は一生変わらないと思う。


母親は、波風たてないよう

演じるのが上手い。


3日間過ごしただけで

ストレスになった。


自分が正しいと思ったら

人の意見をはねつける。

気に入らないと、黙り込み

逆上すると

暴力に走る。


親が事件に走らないことを心より願う。


暴力は何も生み出さない。


恐怖は人を支配する。


だけど、

天は見ている。





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