第6話トラ船長と宇宙骨董市④~金色の竜
ガメ船長はしばらくじっと石の箱を見つめていました。
「やっぱりあけてみよう、お宝があるはずだ」
ガメ船長は箱にからまっている鎖の鍵をレーザー銃で破壊して、箱の上蓋をずらして開けてみました。ライトをあてると、中からは黄金色に輝く金属片が見えてきました。
「すばらしい金貨だ!まだ誰も見たこともないタイプだ。こいつはおおもうけだ」
ガメ船長は興奮しました。両手で金貨をすくい上げようとしましたが、それは金のうろこのようなものでした。すると、金色のヘビのような胴体が動き出して、箱の中からは金色に輝くドラゴンのような怪獣がとび出してきました。
ガメ船長はエアーバイクにとびのって、部屋から逃げ出しました。怪獣のからだはみるみる大きくなり、口から吐く光線に当たったものは一瞬金色になりすぐにボロボロと崩れ去ってしまいました。ドンガメ号もガメ船長がのりこむ直前に金片となり崩れてしまいました。
「トラ船長、たすけてくれ」
トラ船長は骨董市で買った版木の入った木箱をマタタビ号から空中に放り出しました。版木は木箱の中からばらばらに飛び散りました。すると、金色の怪獣はその版木を追いかけていきました。
「いまだ、ラット。ガメ船長を収容しろ」
マタタビ号はシールドで船を防護しながらガメ船長を収容して、急発進して惑星を離れていきました。
「危ないとこだったな、トラ船長。こんどは金のドラゴンを捕まえにいこうぜ」
「まだいっているのか、行けばみんな金の像にされてしまうよハッハッハッ」
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