第2話 バルバトス
『阿頼耶識』成長前の子供にしか定着しないナノマシンを使ったインターフェイス。
とてもヤバいシステムである。
「フィードバックはモビルワーカーの比じゃねぇ、そんなことしたらお前の脳は…」
「いいよ…もともと大して使ってないし」
そんなシステムを使用したMSに迷いなく乗り込む『三日月』に『クーデリア』は問うのです。
「なんでそんな簡単に、自分の命は大切じゃないのですか?」
「大切に決まってるでしょ、俺の命もみんなの命も」
『三日月』感情が死んでいるようで仲間と認識している人達は大切だと思っています。
だから自分がやらなければならないことに迷いがないのです。
字の読めない『三日月』に流れる情報。
『ガンダムフレームタイプ・バルバトス』
情報のフィードバックで鼻血が零れる『三日月』起動早々にこの有様。
『バルバトス』と繋がる『三日月』
『グレイズ』を1機破壊した『バルバトス』即座に『ギャラルホルン』の『モビルワーカー』を背に残る2機からの銃撃をけん制します。
学は無いけど地頭がいいのかもしれない。
斧を振りかざし飛び掛かる1機の『グレイズ』まだ若い経験の浅い『アイン・ダルトン』メイスを弾くも一撃喰らいます。
その隙に突っ込んできた『グレイズ』熟練の『クランク・ゼント』この作戦に乗り気でない老兵です。
相手が子供と知って動揺します。
「子供か…」
「そうだよ…アンタらが殺しまくったのも、アンタらを殺すのも」
スラスター切れの『バルバトス』で何とか追い返すも『三日月』も限界。
『CGS』も壱番組が戻り、気を失っていた『三日月』も目を覚ます。
仲間の遺体を片付ける少年たち、その現実を目の当たりにした『クーデリア』は落ち込みます。
そして『ギャラルホルン』が自分を狙っていたこと、自分の行動に反対していた父親が今回に限り…。
父への疑念を最後まで口にできなかった『クーデリア』
その前に『三日月』が現れます。
「たかがアンタ一人せいでアイツらが死んだなんて、俺の仲間をバカにしないで」
礼を言ったつもりだったのですが、『三日月』にはソレすら許せないのです。
世間知らずのお嬢様が高いところから理想を述べても現実は変わらない。
その底辺で生きている彼らが死んだ現実を「すいません」で受け入れなければならない『三日月』こと、ソレを知った『クーデリア』
そして戻ってきた壱番組に殴られる『オルガ』自分達を囮にした『オルガ』が許せないのです。
その責任を一人で被る『オルガ』
フルボッコにされて覚悟が決まります。
「そうだな許せねぇ…丁度いいのかもな」
いよいよ以前から機会を伺っていた『CGS』の乗っ取りをメンバーへ伝えます。
そうしましょったら♪そうしましょ♪とは簡単にはいきません。
しかし選択肢はないのです。
そんな『オルガ』が差し出した銃を迷いなく受け取る『三日月』
「オルガが決めたことならやるよ俺」
火星支部長『コーラル』の元に『マクギリス』『ガエリオ』が到着します。
彼は武器商人『ノブリス』からの資金援助のために『クーデリア』暗殺を画策する子悪党です。
『ノブリス』は『クーデリア』を悲劇のヒロインとして『ギャラルホルン』に殺してもらい地球圏と火星の双方が武力衝突するというシナリオを描いている人です。
完全に『マクギリス』『ガエリオ』に疑われていますけど…。
戦闘で負傷した『アイン』を置いて一人で出撃を決めた人格者爺さん『クランク』
『コーラル』の思惑通り『クーデリア』を殺し『CGS』を潰せるのか?
この爺様は面倒くさいぞ。
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