第47話 宇宙の渦

『アーガマ』は『シンタ』『クム』すら空気の違いを察するほどに緊迫感が漂っています。

 心配そうな『シンタ』に見送られて『Z』発進。

 色々ありつつも大局を見据えるようになりつつある『カミーユ』に対し『サラ』に縛られたままの『カツ』

「カミーユだけに行かせるものか、サラの仇は、僕が取らなければならないんだGディフェンサー、出ます」

 このあたりがフラグか?

 キミは支援メカ止まりなのだよ…。

『カミーユ』は陽動の任を受けておりますが『カツ』は無許可出撃です。

 ついでに『ファ』も『メタス』で無断出撃…ホント軍紀の乱れは相変わらずでございます。

『メールシュトローム作戦』の陽動ということですが、『ブライト』曰く勝手に出ていった『カツ』『ファ』に対し「陽動には丁度いい数」と呆れております。


 実戦経験の乏しい『アクシズ』と『ジャミトフ』を欠いた『ティターンズ』三つ巴の状況で『グリプス』争奪戦が開始されるのです。

『エゥーゴ』も『グリプス2』へ向けて全戦力投入です。

 その作戦の陽動に出撃した『カミーユ』付いてきた『カツ』『ファ』にイラッとします。

 そう邪魔なのです。

『ハマーン』が出てきた場合、明らかに力量が違うから…。

『Gディフェンサー』に『ランチャー』を向けて制止します。

「カツを制止するように、カミーユは自分のことを制止出来て?」

 ホントに『ファ』は…もう…なんで生き残ってるの?


 簡単に『グリプス』を囲まれた『アクシズ』『ハマーン』を待つ『カミーユ』そして、しびれを切らした『ハマーン』『キュベレィ』で出撃を決めます。

 そこへ『ミネバ』が…。

「気持ちが悪いのだ…ザラザラする」

 その感覚はNTのソレである。

 そして、そのプレッシャーを放っているのは『カミーユ』の殺意。


 発進した『キュベレィ』を最初に迎え撃ったのは『Gディフェンサー』

『ハマーン』どころかお供の『ガザC』相手に被弾する『カツ』安定の雑魚。

『ファ』に助けられ、『ガザC』を『キュベレィ』から引きはがすことには成功します。

 そして本命『カミーユ』

「ハマーンお前は人を不幸にする」

 そうメンヘラとはそういうものです。

「俗物がワタシに」


 そしてつながる『ハマーン』と『カミーユ』

 おぼろげな意識の先に女たちを感じる『カミーユ』

 一方の『ハマーン』も『シャア』『シロッコ』を感じています。

 互いに手探りのなか意識が混ざる。

「解りあえるんだ」

「気安いな」

 相容れぬ『ハマーン』と『カミーユ』

「ズケズケと人の中に入る恥を知れ俗物」

 後に『ジュドー』は受けれたのに『カミーユ』は拒絶する『ハマーン』粘着質なところが嫌われる要因だと私は思います。


「ハマーン・カーンお前は生きていてはいけない人間なんだ」

「暗黒の世界に戻れハマーン・カーン」

「このキュベレィ舐めてもらっては困る」


(人は解りあえるんでしょ)

『カミーユ』が聴いた声…『ハマーン』の心でしょうか?

 一瞬の躊躇、『キュベレィ』のバインダーを切り裂くに留まり撤退を許してしまいました。


 作戦が終った『クワトロ』と『カミーユ』

「僕は、チャンスがあったのにハマーンを殺せませんでした」

「気にするな。それは私の役目だったのだろう」

「いえ、僕の脆い心がハマーンの強烈な意思に負けたんです。それだけです」

「危険だな、カミーユ。それではアムロ・レイの二の舞になる」

「そうでしょうか?」

「アムロは自らの魂を解き放つのに7年も掛かった。それは地獄の日々だった」


『アムロ』さん…魂は解き放たれたのでしょうか?

 そうは思えないんですけど…。

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