第3話 ブラジリアン柔術が勝った理由
ブラジリアン柔術とは、前田光世という、世界を旅した柔道家がブラジルに柔道を伝え、そこから発展した格闘技であり、競技です。
競技として特筆すべき点は、審判が試合に殆ど介入しないということでしょう。
ボクシングは、不利になったり疲れたりして、片方の選手がもう片方の選手に抱きつけば、審判が試合を止めて離れさせます。
柔道も、寝技の展開で膠着すれば審判が試合を止め、立った状態から再開させます。
ブラジリアン柔術で審判が試合を止めるのは、試合終了の時か、場外に出てしまう場合か、反則や怪我などがあった場合だけです。
そのルールによってブラジリアン柔術は、“他の格闘技に存在しない領域”において力を発揮出来るようになっています。
打撃系格闘技なら、組み合った後は存在しない。
柔道なら、寝技で膠着してからの展開は存在しない。
レスリングなら、両肩が床についてから先は存在しない。
しかしそれはそれぞれのルール内でのことなので、MMAや喧嘩ではもちろん続きがあります。
ブラジリアン柔術はその存在しない領域で戦えるので、MMA誕生以前の世界では猛威を振るいました。
ブラジリアン柔術を世に知らしめたグレイシー一族の一人、ヘンゾ・グレイシーはこう言います。
「ボクサーはライオンだ。だが柔術家はライオンをサメの入ったプールに落とすことができる」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます