第七十一話『とんでもないスキル』
「そうか・・・頭もいいのか・・・」と僕は呟いた。
キングゴーレムより頭もよく、スピードもあり、飛翔することもできる、最強のモンスターとの戦いが始まったのだ。
「キングゴーレムには、『三重炎突 - フレイムブレイカー』を避けるという選択肢はなさそうだったけど・・・」
「ドラゴンゴーレムは避けたわね・・・」
と僕とニコが言う。
そう、見事に避けたのだ。
上空にフワッと。
「只者じゃなさそうね・・・ドラゴンゴーレム!」
とニコが空中を浮遊しているドラゴンゴーレムに対して、言う。グウウゥゥゥとのどを鳴らしているドラゴンゴーレム。
ぐるっと、空中を回って、ゆっくりと、降りてくる。
「強すぎるわね・・・爆弾でも投げてみる?」と降りてくる、ドラゴンゴーレムを警戒しながら、ヒカルが微笑みながら言う。
「いや・・・ヒカル・・・それは危険だ・・・」
と僕が答える。そう、それは嫌な予感しかしない。
「まぁ、そうよね・・・『跳ね返して』きそうだもんね」
「そう、あの分厚い、翼を振り回されると、多分こっちに戻っくる・・・爆弾が戻ってくると大惨事だ・・・」
自重を浮かすほどの浮力をあの翼が稼げるのなら、あの巨体を動かすほどの風を起こすことができるはずなのだ、あの翼は。そして、その力がこちらに向けば爆弾すら簡単に跳ね返せる。
「それは、避けたいわね・・・」
と僕とヒカルがそういう会話をしていると、少女が動き出した。
「私が行く・・・」
とリオンが言って、スキルを発動した。
懐に入り込んで一気に攻撃に移ろうということだろう。
『高速移動 - アクセル』
そう、高速移動のスキル、リオンはこれで、ドラゴンゴーレムの懐に近づこうとした・・・。
・・・したが出来なかった。
リオンがスキルを使う前に、その動きをドラゴンゴーレムは予測していたのか、大きく、翼を動かし、風を起こした。
予測していたことが起きた・・・。
ドラゴンを浮かす程の風は簡単に僕達人間を吹き飛ばしたのだ!
その風で、普通に立っていた、僕達は吹き飛ばされていいた。
そして、跳びかかっていた、リオンは、バランスを失ってもっと後方まで吹き飛ばされた。
「最強かよ・・・」
僕はそう呟くしかなかった。
このドラゴン、もうやりたい放題すぎるだろう・・・。
知能、力、スピード。すべて揃っているのでは・・・。
と思った時、更にとんでもないスキルを発動させた。
『魔族創造 - クリエイトモンスター』
ドラゴンゴーレムはそのスキルを唱えると、地面が動き出した。
<<ゴブリンゴーレムが4体生成されました>>
と、神の声が聞こえて、4体の土で出来たゴブリンが現れた。
「いやいや・・・そのスキルは反則でしょ・・・」
僕は呟いた。
そう、ドラゴンゴーレムは頭もよく、スピードもあり、飛翔できるだけではなく、モンスターを創造することも出来たのだ。
この世界で唯一『スキル合成』の能力を持っていた件 なかの @nakano
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