第98話 大事に行こう

 やあ、おいらです。


 大寒波なんですね。雪がすごーく降って、大変なことになっているんですね。しかし、センター試験の時って何で大雪になるんですかね。ある意味、冬の風物詩ですね。センター試験って冬の季語に入っているのかなあ? 今度歳時記で調べてみようかな。なんてね。


 成人の日にひと騒動ありましたね。いつもだったら、暴れる新成人がトップニュースなのに、悲しむ新成人がトップにあがりました。てるみくらぶの時もそうだったけれど、とんでもない被害に遭われた方々は金を奪われ、喜びまでも奪われてしまう。しかも、お金は返らない。とても対岸の火事とは思えません。まあ、おいらには海外旅行に行く事も、晴れ着を着る事もないんですけどね。無責任な発言をすれば、冠婚葬祭に金がかかりすぎるのがいけないんじゃないか? などと思ってしまいます。ささやかに生きる。これが人生の晩秋を迎えた、おいらの心境です。金がないんだから、そうするしかないんですけどね。


 ささやかにお迎えの時を待っている、おいらは今日も暇なので、読書をして過ごしましたよ。今日読んだのは、荻原浩さんの『ひまわり事件』です。おいら、萩原さんの本、ほとんど読んでないんだな。『オロロ畑でつかまえて』『ハードボイルド・エッグ』『噂』くらい。あの映画にもなった『明日の記憶』も話題になった『神様から一言』も読んでいない。どちらかと言えばノーマーク。悪く言えば、あんまり興味ない作家さんなんですよ。それなのになぜ『ひまわり事件』を買ったんだろ、おいら。本当に恐ろしい病気だ、躁病。積ん読本のタイトル群を見るたびに嘆息するおいら。しかし、いつも言っていてしつこいと怒られそうですが、買った以上は読む。もったいないから。それにしても、萩原さんはマルチなエンターテインメント作家であって、純粋なミステリー作家ではないわな。なんで買ったんだろ。あの時に戻って、脳みそかち割ってみたいわ。きっとセロトニン大放出して、いい気分だったんだろうな。

 

 それはさておき。『ひまわり事件』ですね。これを読んで、ふと思ったんですが、一章おきに視点が変わる形式の小説ってやたら多いと思いませんか? 三人称だけど、一人称みたいに、最初はA。次はB、続いてCになってまたAに戻るって感じのやつです。おいら、そういう感じの小説、読み始めにすごく苦痛を感じるんです。なかなか物語に没頭できない。まあ、読み進めるうちに慣れてきて、違和感がなくなるんですけどね。『ひまわり事件』もそういうタイプの小説で、実は一回挫折して、積ん読コーナーにそっと戻したことがあったんです。だから今回はリベンジなのでした。で、今度はテイクオフに成功。二日で読了しました。約六百ページのボリュームでしたので、なかなか頑張ったと思います。内容は未読の方がいるといけないので書きませんが、少子高齢化、老い、介護ビジネスなどを盛り込んだユーモアもあれど、深刻な部分もある。ちょっとおまけにサプライズもあるという物語です。辛口の感想を言わせてもらうと、この小説はもっとコンパクトにできるなあと思いました。冗長な部分があって「もういいんじゃないの。その説明は」などと思ってしまった、おいらでした。萩原ファンの方がいらしたらごめんなさいな。


 そろそろ、まとめに入らねば。この本を読んで、一番共鳴したのは登場人物の中では介護施設に入所している老人のパートでした。おいらも半分以上、棺桶に足を突っ込んでいるのかな。でも、心は高校生くらいからちっとも成長していない。身体はともかく、自分の精神が老いていると自覚することはとっても辛いことだと思います。それができれば、悟りの境地が開けるのかなあ、と思いました。


 なんだか自分でもなに書いているのかわからなくなっちゃったのでここでやめときます。

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