第53話 全部ウソ
やあ、おいらです。
昨日、お題を立てて強制的に小説を書く計画なんぞご披露しましたが。今日、この時間になっても執筆は始まっておりません。それどころか、お題が決まっていません。もう、睡眠薬飲んじゃったから、おいらの活動時間は三十分。このエッセイを書くだけで、タイムオーバーだ。カキーン。消えたな、この計画。
知り合いが、新横浜でラーメン屋さんをやるという。新機軸のラーメンを作ったから是非こいと。ちょうどおいらは暇だから、食べに行ってやる。ついでに、皿洗いのバイトでもあれば、潜り込んでしまおう。
おいらはそそくさと、支度を揃え、バスを待っていた。しかし、大事なことを忘れていた。レキソタンをまた忘れてしまったのである。パニックと出物腫れ物はいつ何時でも出る。遠くにバスが見えたが、今日は無謀は避け、アパートにレキソタンを取りに行く安全策に出た。
おかげで一時間、約束の時間に遅れた。でも店主は沖縄の人なので、全然、怒っていなかった。
ねえ、大将、新しいアイデアって何? 早速おいらが聞く。
「まずは御託を並べるまえに、食べてみなさいよ」
カウンターには客は一人もいない。奥から流れてくる香りはトンコツと言いながら獣臭は皆無で柑橘系の香りが微かにする。
「それが当店の自慢の新作『ポンコツくん』だ」
なんじゃ、そのネーミング。客商売の使うものじゃないぞ。
「いいんだ。元々のこれの正式名称はポン酢が決め手のトンコツラーメンだったんだ。でも、それじゃあ、気取ったフランス料理みたいで興ざめだろ。だからあえて泥臭い名前にした」
それにしても、お前はおいらにポンコツくんを作る時、何もしていなかったな。弟子にやらせたのか?
「ばれたか。実は俺はぽんこつくんを作る作業に一切関わっていない。日本食品大学の
治験データって、おいらを実験マウスのように使う気か?
「だって、ポン酢とトンコツと麺と具材だけだよ。みんな安全性を確認してあるし、なんの問題もないよ。あとは味だけなんだ。神の舌を持つ、ぺこりなら、見極めてくれるだろう」
そうかならば、ポンコツくんを持ってきたまえ。
おいらが言うと、厨房から、なんとも古ぼけた特殊ロボットが出てきた。おいらはそいつに注文を付ける。
大盛りにしてくれ。
その瞬間、ポンコツくんロボットは機能を停止した。店主は慌てる。
「ぺこり、こいつには大盛り機能は付いていないんだ。替え玉機能なら付いているけど」
機能にない注文をされて、ポンコツくんロボはフリーズしてしまったのだ。
そのあと日本食品大学の空野教授らが、慌ててメンテナンスに来た。大盛り機能を投入するため、一ヶ月の期間が必要だと言うことだ。
結局、おいらはラーメンにありつけなかった。
なんて言うことは、今日一日、ありませんでした。おいらはスシロー新横浜店で寿司を食べました。
カクヨム活動は一切しませんでした。ちょっと休養が必要なようです。毎日投稿は今日でやめるかもしれません。
あまりにもネタがないんです。愚痴も過ぎれば耳の毒。建設的なことを書けたらいいなと思います。
どれもこれも、全部ウソでした。
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