第31話 まさかの第2回

 やあ、おいらです。


 なんでかな、九時過ぎにいつものように睡眠薬を飲んで就寝したんですけど、一時にパッと目が覚めて眠れなくなってしまいました。考えられるのはツレが夜、会社の知り合いと飲みに行って、終電過ぎても帰ってこなくて、心配でメールしたら、飲み過ぎで横浜駅で動けなくなっている。そこら中にゲロしているという、情けない返事が返ってきたことですかねえ。とにかく眠れないんです。眠れないってことはあの子の登場なんです。舞子ちゃん、よろしく。


『ジャパン放送 水沢舞子のてんてん、てんてこ舞い!』


♫(オープニング)♫


 みなさんこんばんは。お久しぶりです。覚えていますか? 女優の水沢舞子です。ぺこりさんの眠られない時はあたしの出番って第3話で決まったんですけど、ぺこりさん、睡眠薬飲んでグーグー寝ちゃって、時々、夜中にトイレに立つくらい。ノコギリヤシを勧めてあげたわ。

 それはそうと、この時間に生放送となると、本当に深夜放送の感じが出て、ゾクゾクしちゃう。今までは浅い時間に収録していたから雰囲気でなかったのよね。それに、全部ボツになって闇の彼方へ葬り去られちゃったから。F.かっぱくんや道楽師匠は元気なのかしら? あ、もう500字行っちゃった。ここでCMです。


(CM スポンサー募集中です)


(ジングル)

♫ま、ま、舞子のてんてこ舞い〜♫


 改めましてこんばんは、水沢舞子です。突然ですが、タクシーの運転手が乗客にしてはいけない話題が二つあるそうです。一つはプロ野球の話。もう一つは政治の話だそうです。他にもありそうだけどね。いっぱい。それはともかく、この放送ではそういった話題を一切やりません……と言うと思った? 冗談じゃないわ。ガンガン、オブラートに包んで、差し障りのないようにやるわ。まずは昨日? おとといだわね、内閣改造。IとかKとかYとか、表にでちゃいけないんじゃないのって思える輩が消えてくれてよかったわ。でも大臣を辞めたから日報問題や、加計、森友問題の責任がなくなったと思わないでほしいわね。でも、追求するのがもう崩壊寸前のあの党だからねえ。どこまで突っ込めるか。数の論理って大きいわね。前の選挙で与党に投票した人って、こう言うことになること、予想したのかしら。特定機密保護法とか共謀罪とか自衛隊のこととか、挙げ句の果てには憲法改正(悪)とか、やろうと思えばなんでもできちゃう権力を与えちゃうという怖さをもっと認識して欲しかったなあ。

 それはそうと内閣支持率、若干あがっているのよね。でもよく考えて。阿呆首相は変わっていないのよ。

 それにしても情けないのは新民党ね。蓮根女史を助けるどころか足を引っ張って引き摺り落として、枝豆氏とか前貼氏とか、よくもまあ、恥ずかしくもなく顔を出したよというメンツが立候補してさ。もう誰でもいいわよ。どうせ、すぐに解党になるから。

 そうすると無党派層の受け皿が必要ね。協賛党はね日本人、アレルギーが強いから無理。そうするとパンダみたいな化粧をしている東京都知事が国民ファーストなんて作って、意外と勝っちゃうかもしれないわね。でも考えて。都知事は元自自党よ。保守なのよ。健全な二大政党って、保守と革新が戦うことなのよ。でも、日本には革新の中心たり得る個人も団体もいないのね。奇跡の子でも生まれないかしら。


 いけない、文字数オーバーしちゃった。エンディングです。えっ、前回の放送と内容が被ってるですって。これ、生放送よ。ぺこりさん、責任とってくださーい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る