第7話 宵森 縁の過酷で長い一日②

「主要道路は、抑えられてますか・・・スベェル財団のビルまでは車で30分の

距離。何もなければですが・・・さて、お嬢様、長い一日の始まりですよ。」

「何を気取ってるの。司?その服は、司には、似合わない・・・ゴスロリこそ、司にはベスト・・・」

「黙れ・・・残念博士。おとなしく、荷物になってろ。」

僕は、宵森さんを抱き上げると、を使い、ホルスターから、ベレッタM9A1愛銃を胸の位置に空中で固定し、足に力を込めて夜空に飛び出した。


AM 0:15 学園島 某所

「ジャッカルからの応答は無しか・・・」

初老を迎えたであろう男の顔に刻まれた皺から、歴戦の戦士を連想させる。

「所詮は、傭兵・・・スベェル財団と、守護者の能力の一端も引き出せないとは・・・使えん。」

「期待なんかしてなかった癖に・・・何言ってるんだか指揮官コマンダー

次は、私たち魔術師ウィザードが出るよ。被害の隠蔽工作はお願いね~?」

この場には似合わない、明るい女の子の楽しそうな声が軽やかに紡がれる。

「あいつは、焼き殺し、切り殺し、潰し殺し、爆ぜ殺す私達4人で・・・」

指揮官は、これから算出されるであろう隠蔽工作の想定額を想い、深い溜息を吐いた。


AM 0:30 学園島駅

本土からの特急電車が停車し、ドアが開く。

キャリーバックが、勢いよく飛び出した・・・右向き、左向き、右向き・・・?器用にキャリーバックが方向転換をし、改札口に向けて動き出した・・・

通行人A氏は語る・・・

「キャリーバックが、ひとりでに動き出したんスよ!バックのチャックが少し開いてて、そこから小動物のような目が見えたんスよ!!あれは、絶対美少女に違いねェ~す!!!是非、お近づきになりた・・・」

不快なコメントが流れました。深くお詫び致します・・・・

このキャリーバック・・・もとい、もうひとりのキーマン。またの名を残念博士Bことアイシャ・ゴールドマンその人であった。




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作者より、二年近く更新できず申し訳ありません。HDDからデータ移行やら、出張やらで忙しく更新できませんでした。

無理ないようにしばらくは不定期更新とさせて頂きます。読者様が楽しんで頂けるように頑張りますのでよろしくお願いします。

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狙撃手は、硝煙の向こうに何を見るのか? 水無月 獅堂 @souma5130

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